取り壊された建築のページ

このページは、取り壊しの危機にある建築、すでに取り壊されてしまった建築を紹介し、
取り壊し危機にある建物はいち早く見学に行くことを可能にするためのページです。
皆さんからの情報をお待ちしております。

取り壊しの危機にある&取り壊された建築情報は
もしくは掲示板にお願いします。


取り壊しの危機にある建築

歌舞伎座
Kabuki-Za
岡田信一郎、吉田五十八 東京都中央区
Shinichiro Okada Isoya Yoshida
銀座、晴海通り沿いに建つ歌舞伎専用の劇場である。
建物は、一番最初は1889年に竣工していますが、現在は1924年竣工の
岡田信一郎設計の建物が戦災を受けたため、吉田五十八が躯体やデザインを生かした
復興設計を行い、1950年に竣工したものです。
唐破風が目立つ外観は通りのシンボル的存在で、RC造による和の表現は、
歌舞伎座にふさわしい姿だと思います。
しかし、残念ながら再開発計画が発表され、2010年までの公演を最後に解体し、
劇場とオフィス棟をもつ複合施設に建て替えられてしまうそうです。。 '08.10.27
横浜松坂屋本館
Yokohama Matsuzakaya Main Building
出浦高介、鈴木禎次 神奈川県横浜市
Kosuke Ideura, Teiji Suzuki/Kanagawa
伊勢佐木モールのランドマークとなっている戦前に建てられたデパート建築である。
ゆずがデビュー前にこの店の前で路上ライブをやって人気を博したことでも有名です。
当初の設計者が出浦高介で、1929年の増築時から鈴木禎次が設計しています。
鈴木禎次は愛知県に多くの建物を残していますが、多くの松坂屋の設計も手がけています。
アールデコ調のデザインによる建物は、隣の「旧横浜松坂屋西館」とともにこのエリアの
品格を上げることに成功していると思います。
しかし、残念ながらこの松坂屋は2010年10月末に閉店することが発表されました。
建物を解体する計画もあるようです。。 '08.7.3
(追記)取り壊しを事業主体のJ・フロントリテイリングが決定し、10月26日で営業を終了したそうです。
'09.11.6
ラフォーレ原宿・松山
Laforet Harajuku Matsuyama
クライン・ダイサム・アーキテクツ 愛媛県松山市
Klein Dytham architecture/Ehime
松山市の中心部、一番町に立つラフォーレ原宿の松山店である。
この建物は元々は「スーパーいづみ」という店舗だったものを森ビルが取得し
1983年にオープンした東京に次ぐ2番目のラフォーレ原宿だそうです。
クライン・ダイサムが関わったのは2003年の改装の時で、オレンジ色の外壁、
墨を流したようなグレーの縦縞の模様がインパクトのある外観をつくり出しています。
ちなみにオレンジ色を選んだのは愛媛の特産であるみかんを意識したからなのでしょうか?
愛媛の若者にとってランドマーク的存在だったこの建物は、2008年1月に閉館し、
同年3月に取り壊されてしまったそうです。
理由は経営不振ではなく、新耐震以前の建物なので安全性に難アリということだそうです。
数年前に松山を訪れた時に「なんで松山なのに原宿やねん!」というベタなツッコミを
していたことが懐かしいです。。 '08.5.1
(追記)閉館はしたそうですが建物はまだ残っているそうです。
やまうちさんから情報をいただきました。ありがとうございます。 '09.3.16
ハナエ・モリビル
Hanae Mori Building
丹下健三+都市・建築設計研究所 東京都港区
Kenzo Tange Associates/Tokyo
表参道沿いに建てられた銀行と店舗からなる複合ビルである。
もっと新しい建物だと思っていたのですが、25年ほど前の建物だと知ってびっくりしました。
建物の中心を4層吹き抜けの空間が貫通しています。
ハーフミラーの外観が量感を巧みに隠すことに成功していますが、
こんな自己主張の少ない丹下建築は他にないのではないでしょうか。
ただ裏側にまわるとミラーでなくなるので裏からは見ないほうがいいと思います。 '02.5.27
(追記)この建物を紹介してから間が経っていないのに、昨日のニュースでハナエ・モリが
経営破綻したと報じていました。この建物はどうなるのでしょうか。 '02.5.31
(追記)2010年中に建て替えるという検討を、ビルを所有する大林不動産がしているそうです。
ビルに入っているテナントに対してその旨の文書が届いているみたいです。
このビルは表参道のファッションストリート建築の先駆けともいえる建物なのに。。 '08.4.11
新ダイビル
村野藤吾/村野・森建築事務所 大阪府大阪市
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Osaka
堂島川沿いに立つ賃貸オフィスビルである。
1958年に竣工し、その後1963年に増築されています。
白タイル張りの外壁に、水平の連続窓が続くシンプルな外観ですが、
よく見ると4階部分の隅を凹ませていて、そこになぜか2匹の羊の像が立っています。
羊は建物の4隅以外にもいるのですが、これは増築前の隅だった場所だと推測されます。
ということは(4隅+増築前の2隅)×2匹=12匹いるのかと思ったら、東側の増築前の隅には
いなくて、西側の増築前の隅にしかいませんでした。結論としては全部で10匹います。
このビルは先進的に屋上緑化を行っていて、平日の昼間などに開放してくれています。
上ってみると昼寝をしているおじさんやくつろぐサラリーマンなどがいました。
屋上で驚いたのが造形で、機械室などのデザインが気合い入りまくってます。
外観は(羊以外)かなり抑えた表現だっただけにこれは驚きました。
ちなみにこのビルを30階建ての高層ビルに建て替えるとダイビルが発表しました。
2011年に着工だそうです。残念です。。せめて羊は新ビルの隅に再度置いてもらいたいです。
'07.9.23
大阪中央郵便局
逓信省営繕部(吉田鉄郎) 大阪府大阪市
Docomomo100
大阪駅の目の前に立つ郵便局である。
同じく東京駅の目の前に立つ「東京中央郵便局」と同じ吉田鉄郎が設計しています。
東京は外壁が白色だったのに対してこちらは濃いグレーであり、
東京は変形敷地に合わせた曲面があったのに対して
こちらは直線で構成されているため、より厳格なイメージを受けました。
また、東京は4階と5階の間に胴蛇腹があったのですが、こちらはなく、
モダニズムをより洗練させたデザインに仕上がっています。
東京中央郵便局とともに一等地に立っているため、今後の存続が危ぶまれています。。
'06.5.17
中銀カプセルタワービル
黒川紀章建築都市設計事務所 東京都中央区銀座
メタボリズム建築の代表作である。
すべての家具や設備をユニット化し、2.3m×3.8m×2.1mの住居カプセルに納め
2本の鉄筋鉄骨コンクリシャフトにボルト接続させている。
建物の横にユニットのカプセルが見本として置いてあるが、狭すぎると思った。
あんなところに閉じ込められたら気が狂うんじゃないか。。っていいすぎやな。
でも画期的なアイデアであることは確かではないだろうか。
(追記)現在、中銀マンション(株)や管理組合で建て替えか改修かの検討が
なされているそうです。是非ともカプセルの交換による改修に決定して欲しいです。
メタボリズムの実践が是非とも見てみたいです。 '05.12.21

取り壊されてしまった建築

船橋ボックス
Funabashi Box

宮脇檀建築研究室 東京都
Mayumi Miyawaki/Tokyo
東京の都心に建てられた小住宅であり、宮脇さんのボックスシリーズの一つです。
密集した敷地に建っており、外部に対してはRC打放しの閉鎖的な表情となっています。
内部は玄関から伸びる吹抜けの階段室があり、その上部にはトップライトが設けられています。
平面的には明るい2階にキッチンやリビングなどの主空間を配置し、1階は寝室、浴室などと
なっています。
面白いのが吹抜けの階段室の壁が下見板貼りとなっていて、内部なのに外壁のようです。
残念なことに2009年の春に解体されてしまっているようです。。 '09.10.23
デンマークハウス
Denmark House
アントニン・レーモンド 東京都港区
Antonin Raymond/Tokyo
南青山の角地に建てられた賃貸マンションです。
レーモンドが設計した後期の建築だそうですが、正直インパクトは薄いです。
気になるのは建物よりもその名称の方で、なぜデンマークなのか?分かりません。。
ちなみに、この建物を三菱地所が取得していたことが分かりました。
どうやらマンションを建設する予定のようです。。 '09.2.13
(追記)取り壊し完了したそうです。 でーるさんから情報いただきました。 '09.10.13
呉羽中学校
吉阪隆正/U研究室 富山県富山市
市の取り壊し決定に対し保存運動が展開されている中学校である。
数少ない吉阪建築の一つであり、僕も保存されることを望んでいます。
3つのY字型の普通教室棟と「くの字型」の特別教室棟と管理棟が
外部空間であるベランダによってひょうたん型の中庭を囲むように接続されています。
そのためベランダに立つと中庭や教室全てが見渡せるという開放的な空間になっています。
普通教室棟は中央に三角形のホールをつくりその各辺に教室が張り付く形になっています。
富山といえば豪雪地帯であるため、冬場はベランダに雪が積もってしまい、
生徒が雪かきをしなくちゃならないそうです。
建替えをすれば雪かきをする必要もなくなり、教室もきれいになるといえばそうですが、
素晴らしい建築を後年に残すことも大切じゃないでしょうか。
公共建築は特にそうあって欲しいと願います。財政が苦しいのは分からないでもないですが。。
'05.6.18
(追記)改築されて全く残っていないようです。 いいださんから情報をいただきました。 '09.8.27
ハクビ教育文化会館
磯崎新アトリエ 東京都豊島区
Arata Isozaki & Associates/Tokyo
大塚の駅前の線路沿いにつくられた学校である。
名前からは何の学校なのか全く想像できなかったのですが、着物の着付けの学校です。
すごく有名な建築家なのに意外と東京の中心部に少なく、しかも70年代の建築は
個人住宅を除くと、東京駅前の福岡相互銀行はもうないので
現存するのはこれぐらいじゃないでしょうか。
建物はガラスのアトリウムを囲むようにタイル張りの建物がシンメトリックにデザインされています。
前面道路が狭いことと電線があってうまく全体を写すのが難しかったのですが、
この建物はどうもすっきりしていないのが気になりました。 '04.9.8
(追記)2006年くらいに取り壊されてしまっていたようです。。
東京にある初期の磯崎建築は少ないだけに残念です。 '09.6.24
乃村工藝社 東京社屋
Nomura Co.,Ltd. Tokyo Office
清家清+デザインシステム 東京都港区
Kiyoshi Seike+Design System/Tokyo
海に近い芝浦に建てられたディスプレイデザイン会社の最大手、乃村工藝社の社屋である。
1966年に旧館が建てられ、その後1974年に新館が隣に増築されています。
低層の旧館は煉瓦、ガラス、そしてカーブを描く屋根がやさしい印象なのに対し、
高層の新館は格子状のフレームにガラスのファサードがシャープな印象を受けます。
ただ、この建物は2007年末、お台場に乃村工藝社の新社屋が完成したことで役目を終え、
2008年に取り壊されてしまいました。残念です。。 09.3.7
キリンプラザ大阪
高松伸建築設計事務所 大阪府大阪市
1989年日本建築学会賞
引っかけ橋の横にそびえる難波の超メジャー建築で高松伸の代表作。
映画「ブラック・レイン」で使われたことでも有名です。
展覧会を開いたり映画上映のできる階や飲み屋の階がある建物です。何度か展覧会で行きました。
複数階にわたる展示はおもしろいのですが、使い勝手が悪そう。。
難波のシンボル的な役割は十分に果たしていますが。。
(追記)キリンがH19年10月末をもってここを閉鎖することを発表しました。
しかも跡地を売却する予定だそうです。
ミナミのランドマークが、そして、高松建築の代表作がなくなってしまうんですね。。 '07.8.21
(追記2)跡形もなくなってます。。 '09.1.28
近鉄劇場
Kintetsu Theater
村野藤吾/村野・森建築事務所 大阪府大阪市
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Osaka
近鉄上本町駅周辺にある村野建築の一つである。
元々は「近鉄会館」という名称で映画館を主目的として建設されたそうですが、
改装が行われ名称が近鉄劇場になってから、OSK日本歌劇団(マイナーな宝塚みたいなもの(笑))
のミュージカルなどの公演に使われてきました。
建物は駅前の周囲の建物に比べて低層で、連続窓が水平性を強調しています。
隅部に置かれた彫刻や手摺りのデザインなど村野建築の要素がちりばめられていて面白いです。
2004年に閉鎖され、テナントの店舗だけが入っていたのですが、現在解体中のようです。
閉鎖され、跡地に新歌舞伎座が移転することが近鉄から発表されていたため
いずれ解体される運命なのは分かっていましたが、ショックです。。 '08.10.30
秀巧社ビル
磯崎新アトリエ 福岡県福岡市
Arata Isozaki & Associates/Fukuoka
雑誌などを出している出版社のビルである。
直方体の建物のエントランス部分を半円筒形にくり抜くことによってつくり出している。
階が上がるにつれて大きくなっていく窓がリズミカルで気持ちよいデザインです。
1階部分は一部が二層吹き抜けのギャラリーになっていて、
そこにかかるブリッジがすごくカラフルで特徴的でした。
屋上にある「秀巧社」の名前の入った機械室(?)が昔っぽくてよかったです。 '02.2.18
(追記)ひらきさんから情報をいただきまして現在解体中だということが分かりました。
九州の初期磯崎建築はどんどん解体されてしまってます。。 '08.10.1
札幌メディアパーク・スピカ
Sapporo Media Park SPICA
伊坂重春/伊坂デザイン工房 北海道札幌市
Shigeharu Isaka/Hokkaido
札幌市の中心部、大通公園のすぐ近くにあるイベントスペースである。
札幌テレビ放送が開局40周年を記念して本社ビルの横に建てたものです。
屋根が開閉式になっているのですが、その開閉方法が特徴的です。
24枚の三角形ガラスパネルで構成された屋根のうち18枚が可動式になっていて
パネルを開く枚数を変化させることで5つの開閉パターンを可能としています。
これまで2度ほど見学していたのですが、2008年4月から解体が始まっていると知ってびっくりしました。
2000年に竣工だからたったの8年で取り壊されてます。早すぎ。。
平成12年度北海道赤レンガ建築奨励賞も受賞してたんだけどなあ。
イサム・ノグチの彫刻も置いてあって良い場所だったんだけどなあ。。
ちなみに跡地はヤマダ電機になるみたいです。 '08.7.25
徳丸小児科
Tokumaru Childrens' Clinic
長谷川逸子建築計画工房 愛媛県松山市
Itsuko Hasegawa Atelier/Ehime
松山市に多くの建築を設計している長谷川さんの初期の作品です。
道路側に幾何学模様を描いたコンクリートの壁を立て、壁と建物の間を回廊にして
そこからアプローチするという設計になっています。
ぱっと見ると普通の建物に見えますが、回廊内や道路と反対側の外観などに円形などが
使われていて、20年以上前の作品とは思えない建物でした。
コンクリが汚れてきたためか現在は幾何学模様の壁は塗装がされています。
設計上止むを得ないにしても、トビラを三ヶ所も付けずに
壁面だけならもっと素晴らしかったのでは、と思いました。 '02.6.5
(追記)ayaさんから情報をいただきまして、現在取り壊し中だそうです。。 '08.7.21
アトリエ・ヨシエ・イナバ
Atelier Yoshie Inaba
安藤忠雄建築研究所 東京都渋谷区
Tadao Ando Architect & Associates/Tokyo
東京の閑静な住宅地につくられたアトリエである。現在はもう「ヨシエ・イナバ」ではないようでした。
ファサードとして取り付けられたすりガラスが並ぶ壁をくぐると吹き抜けの空間が広がり、
上を見上げると空中階段があるのが見えます。
さらに向かって左の通路の奥をのぞこうとすると、センサーがあるようで
「これ以上中には入らないでください」というアナウンスが流れたので、びっくりしました。。
勝手に奥に入るのはやめましょう(笑) '02.3.6
(追記)ぽんさん、マトビーさんから情報をいただきまして、既に解体されているそうです。 '08.7.21
流行通信本社ビル
安藤忠雄建築研究所 東京都新宿区
Tadao Ando Architect & Associates/Tokyo
雑誌社の本社ビルである。
大通りから少し入り込んだ雑多な路地に突如として現れます。
スリットの入った壁と建物の間から階段を少し降りて半地下の廊下からアプローチします。
外観にはその半地下の部屋の開口部と空中に現れる謎の扉(笑)があります。
きっとこの謎の扉からは階段があったのだと思います。
屋上に置かれたプレハブのような建物がいまいちで残念でした。。 '02.5.1
(追記)ぽんさんから情報により取り壊されて高層マンションが建っていることが分かりました。
東京の初期安藤建築は少ないんで残念です。。 '08.7.5
Stadium 600
岸和郎+K.ASSOCIATES 愛知県名古屋市千種区
Waro Kishi+K.Associates/Architects/Aichi
名古屋市の商業エリアにあるパチンコ屋である。
パチンコ屋と聞いてイメージするものは、高松伸さんを代表とする奇抜なデザインで
とにかく目立たせるというものだったのですが、この建物は全然違います。
非常におとなしく、パチンコ屋とは分かりにくくシックな外観は大人な雰囲気です。
特に夜の雰囲気が非常に良いです。二階部分のガラスのファサードから漏れる光と
外壁の黒がとても美しかったです。
雑誌で見たときは竣工当時だったので壁に何もなかったのですが、見に行ったときは
「本日9時開店」とか貼ってあったのは残念でした。仕方がないことですが。。
あと、この建物を見た時なんとなく「岸さんぽくないなあ」と思いました。 '04.10.22
(追記)取り壊されて別のパチンコ屋になってるみたいです。
竣工後しばらくして改装されてしまい、既に岸さんのデザインは見る影も
なくなってたんですけどね。。 '08.6.19
ホテルCOSIMA
菊竹清訓建築設計事務所 東京都台東区
公開空地を設けた総合設計制度を導入しているため、容積率の緩和がされているホテルである。
しかし、上野につくったのはかなりいけていない!
不忍池から景色を眺めるとあれだけが高くそびえていて景観をかなり悪くしている。
ちょっと腹が立った。'99.8.20
(追加)ホテルCOSIMAはソフィテル東京へと変わって営業していましたが、
2006年12月19日で営業を終了したそうです。しかも近々解体されてしまうそうです。。
'06.12.30
(追加2)解体されて跡形もなくなってます。。 '08.6.19
浪花組東京支店
村野藤吾/村野・森建築事務所 東京都港区
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Tokyo
赤坂につくられた大阪に本店を持つ工事業者の東京支店である。
大阪本店(1964)、名古屋支店(1976)も村野さん設計による建物ですが、
それぞれが全く異なるデザインなのが面白いです。
この建物は三角形の敷地に立っており、コールテン鋼で覆われた外壁に
縦スリット状の開口部をランダムに並べています。
ただ、この建物は再開発事業によって取り壊されてしまっているようです。
新聞などで解体の危機が報じられる村野建築もあれば、ここのように知らない間に
なくなっていく村野建築もあるんですね。。 '08.5.10
スタジオ赤坂楼
石井和紘建築研究所 東京都港区
Kazuhiro Ishii Architect & Associates/Tokyo
赤坂に建てられた設計者のオフィスである。
正面ファサードはほとんどがガラス面になっており、低層部のガレージの奥もガラス面です。
側面や屋根にはテント地が使用されており、内部の部材などの多くはサンプルを使って
つくられているそうです。
設計者自邸の「拾庵」とともに小さいながらもインパクトのある建物です。
しかし、残念ながら赤坂の再開発によって取り壊されてしまっているみたいです。
現在の石井さんの事務所は赤坂ですが違う場所に移転しています。 '08.5.9
ハネギ・コンプレックス
Hanegi Complex

篠原一男 東京都世田谷区
Kazuo Shinohara/Tokyo
羽根木の閑静な住宅街につくられた複合施設である。
道路に沿って立つRC打放しの外壁に規則的に円形の窓と縦長の窓が並ぶ建物は
スペース45°と名付けられた空間(オフィス?ギャラリー?)となっていて、
外部階段の奥に住居があります。
道路沿いの建物と外部階段に挟まれたちょっとした屋外空間に植えられた一本の木が
建物全体に暖かさを与えていました。
ちなみにこの建物を見学したのは3年くらい前なのですが、2年ほど前に解体されて
しまっていることを今日知りました。
篠原さんといえば初期の住宅建築が有名で、1980年代以降のいわゆる第4の様式は
あまり評価されていない気がします。実際この建物もかなりマイナーです。
しかし、マイナーとはいえ、ほとんど話題にもならずに取り壊されてしまっていたという
状況には愕然としました。。 '08.4.30
学習院大学中央教室
Gakushuin University
Central Lecture Room

前川國男建築設計事務所 東京都豊島区
Maekawa Kunio Associates, Architects & Engineers/Tokyo
目白駅前にある学習院大学のシンボルともいえる校舎であり、
その形態からピラミッド校舎(通称「ピラ校」)と呼ばれています。
前川國男はこれ以外にも学習院大学の校舎を数多く設計しています。
低層部の菱形のトラスが現れている部分がムカデの足みたいです(笑)
ピロティの中に入ってみるとさらに構造がよく分かって面白いです。
大学はこの建物を2008年3月に取り壊し、新たに高層の校舎を建てることを発表しました。
前川國男設計であることは認識しながらも老朽化や設備不足などが理由だそうで、
建て替え前の見学会も既に終わっています。行けなかった。。
ちなみにこの建物はウルトラマンセブンの出てくるそうで見学会もそちらのファン向けの
イベントだったみたいです。 '08.1.30
(追記)ついに取り壊しが始まってしまいました。。 '08.4.30
日本相互銀行本店
Nippon Sogo Bank
前川國男建築設計事務所 東京都中央区
1952年日本建築学会賞 Docomomo100
Maekawa Kunio Associates, Architects & Engineers/Tokyo
東京駅の目の前に立つ銀行(現在は三井住友銀行)である。
1、2階はSRC造の柱梁で支えられた無柱空間の銀行室をつくりだしています。
3〜7階の事務室はアルミサッシュやアルミパネルによる横連窓が特徴的で、
8、9階はオーディトリウムとなっています。
全溶接鉄骨構造の採用など当時の最先端の技術を採用したビルとなっています。
竣工当時の写真を見てもそうは思わないのですが、小窓のサッシュがやたら光っていて
変な外観になってる気が。。 '06.5.11
(追記)現在解体中だそうです。。
隣の八重洲龍名館が解体されたので嫌な予感がしてたんですが、当たってしまいました。 '08.3.5
調布駅北口交番
Police Box at Chofu Station
妹島和世建築設計事務所 東京都調布市
Kazuyo Sejima & Associates/Tokyo
東京23区の西側にある調布市の駅前交番である。 線路の真横に建ってます。
これまで本で見ていたときに思っていたよりずいぶん小さかった。
直方体に丸い穴があいてるというシンプルな設計です。
二階は仮眠室だと思うのですが、螺旋階段でのぼっていく、
宙に浮いたような円筒がかっこいいです。
側面はすりガラス状になっていて夜になると中の光がぼおっと浮かび上がります。
丸い穴からも光が漏れるということで夜まで待ってみたのですが、
誰も事務室以外に行かないため真っ暗だった。。残念。。 '00.1.29
(追記)京王電鉄が調布駅付近連続立体交差事業を行っており、駅前整備が進んでいるため、
交番機能も仮設に移転してこの建物は空っぽ状態だそうです。
このままでは解体は時間の問題なのでしょうか。。 '08.2.16
(追記2)溝口さんから情報をいただきまして、2月末に解体されてしまったそうです。 '08.3.2
酒造会館
前川國男建築設計事務所 高知県高知市
Maekawa Kunio Associates, Architects & Engineers/Kochi
高知市のまちなかにつくられた酒造組合の事務所が入った施設である。
RC打放しの柱と梁を力強く全面に出した表現と、正面部の2階を張り出させた構造は
荒々しさを感じさせ、小さい建物ですが非常にインパクトのある建物です。
建物敷地を囲むようにつくられたレンガによる塀が建物内部にも連続しているデザインが
良かったです。
四国の前川建築はおそらくこの建物だけであり、初期の建物なので貴重だと思います。
'05.7.10
(追記)
取り壊されてしまっていて現在はマンションが建設中だと分かりました。
貴重な四国の前川建築がなくなってしまいました。。 '08.2.25
フットワーク
コンピューターセンター

Footwork Computer Center
長谷川逸子・建築計画工房 兵庫県社町
Itsuko Hasegawa Atelier/Hyogo
会社発祥の地のシンボルとして設計されたオフィスビルである。
緑の斜面を登ると14×26mのガラス面が立ちはだかる。
透明なファサードを透過してオフィス棟が見えるとともに後ろにも続く庭がさらに見る事ができる。
光を受けて輝くガラスはとてもきれいであったが近づいてみると
さびていたり、水が落ちてきていたりと、やや管理が。。といった感じである。
駐車場のある裏口から見ると彼女の作品である氷見市植物園に似ている。 '99.10.7
(追記)取り壊されてしまっているという情報をやまとさんからいただきました。 '08.2.16
堺泉北海員会館 村野藤吾/村野・森建築事務所 大阪府高石市
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Osaka
大阪府の南部、高石市の海際につくられた海員会館である。
「海員会館」とは船員のための安価な宿泊施設で「かんぽの宿」みたいなものだと思います。
宿泊室の入った棟はピロティとして建物を完全に持ち上げているのですが、
村野建築としては結構珍しい手法だと思います。
ピロティ部分に遊具が置いてあったのがほほえましかったです。
ちなみにこれを見学に行ったのはかなり前なんですが、今回HPに載せるのに
ググってみたら公式HPがなくなっていました。
しかもグーグルマップで見てみると更地になってるみたいなんで、
除却されてしまってるのかもしれません。。どなたかご存じの方教えてください。 '07.2.4
(追記)どうやら取り壊されてしまっているみたいです。。 '08.1.24
プラッツ近鉄
(近鉄百貨店京都店)

渡辺節建築事務所 京都府京都市
京都の駅前に立つ百貨店である。
元々は丸物百貨店だったのですが、近鉄百貨店京都店へと変わり、
最終的にはプラッツ近鉄という専門店になりました。
しかし、その後、2007年にヨドバシカメラに売却され、現在取り壊し中だそうです。
駅ナカに伊勢丹が出来てしまって、ちょっと駅から離れたプラッツは負けてしまったんですかね。。
重厚な壁面に描かれた装飾、上部のバルコニーなどが美しいファサードをつくり出して
いたのですが、当たり前にあったこの建物がなくなっていくのは悲しいです。。 '07.11.5
早稲田大学文学部校舎
村野藤吾/村野・森建築事務所 東京都新宿区
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Tokyo
早稲田大学の戸山キャンパスにつくられた文学部の校舎である。
早稲田を卒業した村野氏が恩返しとして設計した建物だと勝手に思ってます(笑)
高層(11階建て)の研究室棟、3階建ての教室棟、2階建ての大教室棟から構成されていて
既存の建物と共に中庭を囲むように配置されています。
村野氏が多用したコンクリート打放しの柱と梁を見せる設計で、壁面に珪藻土レンガ貼りという
非常に落ち着いた表現は「世界平和記念聖堂」とよく似たデザインとなっています。
低層の教室棟のピロティをくぐって中庭に出るという劇的なアプローチは「甲南女子大学」の
管理棟を思い出させました。 '07.2.13
(追記)解体中との情報を得ました。
早稲田学生の間では「国連ビル」の愛称で呼ばれていたそうで、
確かに規模は違いますが外観はニューヨークの国連ビルに似てます。
その雄姿が見られなくなるのは残念です。。 '07.11.1
栃木県議会棟庁舎
大高正人/大高建築設計事務所 栃木県宇都宮市
メタボリズム・グループのひとりである大高さんの代表作のひとつである。
建物は、1階部分がピロティになっていて、2〜3階部分は吹き抜けの玄関ホールを囲むように
中央の議場と事務室が独立して配置されています。
構造がそのまま表れた外観となっていて、十字型柱と大梁による現場打ちの構造体と
プレキャストによる大梁の上下に取り付くサブの構造体から構成されています。
十字柱により持ち上げられた建物が力強くて魅力のあるかっこいい建物です。
聞いた話によると雨漏りがひどくて使い勝手という点では大変だということらしいです。
ところで、栃木県は現在、庁舎等の建て替えを行っており、
保存運動により佐藤功一設計の県庁舎の一部が
移築保存されることとなりましたが、この議会棟は解体されることになっています。
(もしかしたら既に解体済みかもしれません。。ご存じの方情報お願いします。) '04.10.31
(追記)解体されてしまったことを確認しました。跡地は公園(広場?)になるみたいです。。 '07.10.2
八重洲龍名館
前川國男建築設計事務所+吉江憲吉 東京都中央区
Maekawa Kunio Associates, Architects & Engineers/Tokyo
東京駅の北東すぐの場所ににつくられたビジネスホテルである。
すぐ横には同じく前川國男が設計し、1952年の日本建築学会賞を受賞した
「日本相互銀行本店」が立っています。
日本相互銀行から10年以上経っているとはいえ、同じ設計者とは思えない荒々しい
正面ファサードが建物全体を特徴付けています。
竣工から40数年経っているため、ホテルの部屋や設備なども更新しながら
続けておられるのだと思っていたのですが、取り壊されているとの情報を得ました。
驚いて公式HPを見ると、建て替えられて2009年6月に「ホテル龍名館東京」として
オープンするんだそうです。
最近取り壊されてから紹介することになってしまった建物が多い気がします。。 '07.9.29
東京女子大学東寮
アントニン・レーモンド 東京都杉並区
Antonin Raymond/Tokyo
レーモンドによってキャンパス計画がつくられ、数多くのレーモンド建築が存する東京女子大学内に
最初期につくられた寮である。当初は東西二つの寮がありました。
日本初の女子個室寮でもあったそうです。
震災前に建てられたRC造の寮は非常に珍しく、藤森照信さんも建築探偵で書いておられました。
煙突がシンボルタワーとして立っており、そこにボイラー室や洗濯室などを設け、
そこから伸びる建物を食堂や集会室、そしてその奥にロの字型の寮が配置されています。
サークルの部室としてつい最近まで利用されていたこの建物は、創立90周年に向けた
キャンパス整備計画によって解体が発表され、保存運動もおこっていたのですが、
2007年8月に跡形もなく取り壊されてしまったそうです。。 '07.9.24
高岡駅南口シンボルモニュメント
エンリック・ミラーレス 富山県高岡市
磯崎新がコミッショナーとなっておこなわれた「富山まちのかおプロジェクト」の一つである。
「くまもとアートポリス」の成功を契機にこういった建築に対するプロジェクトが幾つか行われたのですが
なかなか富山県のこのプロジェクトは変わってて面白かったとおもいます。
高岡駅の南口につくられた細長い糸が絡まったようなモニュメントです。
ジェットコースターのレールのようにも見えます。
そのなかに黄色の変わった形で「TAKAOKA」と書いてあるのが良かったです。 '02.1.7
(追記)ささくれさんからいただいた情報で既に取り壊されていることが分かりました。
ミラーレスは好きな建築家の一人なので残念です。。 '07.9.10
パーラーオーバル 高松伸建築設計事務所 京都府京都市東山区
東大路通りに面して立つパチンコ店である。
円柱状のアルミに直方体のガラスの箱が貫入していて、
エントランスの方にもうひとつガラスの箱がありそのなかに竹が植えてある。
この建物はトイレがすごいです。洗面台の下が光り輝いています。
おもわず写真を撮ってしまった。 '99.12.13
(追記)やまうちさんから情報をいただきまして、取り壊されていることが分かりました。
パチンコ店からディスカウントストアみたいなものに変わっていたのですが、
それも閉鎖されて取り壊されたみたいです。。高松建築は短命が多くないですか?
'07.7.27
STEP
安藤忠雄建築研究所 香川県高松市
Tadao Ando Architect & Associates/Kagawa
高松の中心部にある商店街の中につくられた商業施設である。
その名の通りまさに階段をどんどん上りながらその途中に店舗が張り付いているという感じです。
この時期の建物によく見られるコンクリにタイルやレンガ等を張り付けるという手法がここでも使われてます。
これまで見てきた安藤氏の商業施設の中で最も活気があって最もいいテナントが入ってる建物でした。
一番上まで上ったところには屋根の代わりに布のようなものがかかってましたが、これがちょっと。。
'01.11.8
(追記)2006年に取り壊されてしまいました。。跡地に建てられた新STEPも安藤さんが設計しています。
'07.7.14
青葉台のアトリエ
安藤忠雄建築研究所 東京都目黒区
Tadao Ando Architect & Associates/Tokyo
東京にあるBIGI関係の事務所ビルである。
メインの道路に面した壁が最近はあまり見られないガラスブロックになってます。
外観は不恰好というのが第一印象でしたが、ガラスブロックを透過して入る淡い光に
包まれたオフィス空間を想像しながら、きっと内部はすばらしいんだろうなあ、と思いました。
こうして竣工年代順に掲載していると東京の安藤建築はほとんどが1983〜1984年に
集中していることが分かります。
BIGI関係の建物がその時期に多く建てられたということなんでしょう。
しかし最近安藤建築の新しい情報はほとんどCabonさんのページから得てるなあ。。 '02.10.29
(追記)取り壊されているとの情報をいただきました。全く知らなかったのでびっくりしました。
跡地はどうなってるのかご存じの方教えてください。 '07.7.3
旧坂別邸 田上義也 北海道小樽市
小樽市の中心部から離れた高台に建てられた別荘である。
設計者の田上はフランク・ロイド・ライトに師事した後、北海道で数多くの建築を設計したとして
「蝦夷(エゾ)ライト」とも呼ばれています。
竣工した当時は羽目板が薄いピンク色で、屋根は赤いことから「赤別荘」と呼ばれていたそうです。
この建物は岩井俊二監督の映画「Love Letter」で中山美穂演じる藤井樹が住む住宅として
ロケに使われたことから一般の人にも非常に有名みたいです。
住宅なので内部は見学できませんでしたが、映画で内部を見ることができました。 '06.11.14
(追記)'07.5.26に火事で全焼してしまったそうです。。 '07.5.31
日本楽器ビル
アントニン・レーモンド 東京都中央区
Antonin Raymond/Tokyo
日本楽器(現在のヤマハ)が銀座に建てたビルである。
地下1階から3階までが楽器や楽譜等の店舗、4、5階がヤマハホールと呼ばれる
クラシックホールになっています。
中央部をガラス面にしたファサードは開放的な外観をつくり出しています。
入口上部の模様や文字が歴史を感じさせるレトロなデザインになっていました。
ところで、2006年6月21日にヤマハがこのビルを建て替えることを発表しました。
日建設計が設計し地下3階、地上12階建てだそうです。
解体は2007年1月からなので見学される方はお早めに! '06.7.4
(追記)取り壊されてしまいました。 '07.5.31
ムンディ・アニムス
梵寿綱 東京都豊島区
巣鴨につくられた集合住宅である。
その極端に精緻につくられた装飾過多な外観は一目で梵寿綱の設計だと分かります。
周囲は下町的な要素の漂う場所なだけに異質なデザインが一際目立ってました。
壁面にはタイルで描かれた顔があったり舌を出した怪獣が垂れ下がっていたりと、
それだけでもすごいのですが、入口を入ると吹き抜けの空間があり、
上部には女神(?)がいて梵寿綱ワールドが展開されています。
梵寿綱の他の作品に比べておどろおどろしく感じなかったので結構好きな作品です。
ただ、残念なことに取り壊された(もしくは取り壊し中)そうです。
ある意味一つ一つのデザインがアートなだけに上手く取り外して残してほしかったです。。
'07.5.10
フォレット原宿 クライン・ダイサム・アーキテクツ 東京都渋谷区
ラフォーレ原宿と同じ並びの100mほど離れた場所につくられた姉妹店である。
元々は1986年にオープンした建物のファサード改装を2002年にKDaが手がけたものです。
グリーンの壁面に無数の円形反射板を貼り付けており、昼間は日光、夜間はネオンなどが
反射して様々な表情をつくり出すように設計されています。
ラフォーレとともにかわいらしいファサードが並んでいたのですが、2006年から閉鎖していて
こないだ前を通ったら取り壊されていました。改装してから5年しか経ってないのに。。
'07.5.1
福岡シティ銀行大分支店
磯崎新アトリエ 大分県大分市
Arata Isozaki & Associates/Oita
磯崎氏が本店及び多くの支店を手がけた福岡シティ銀行の大分支店である。
数多くの磯崎建築が大分のランドマークになっていますが、この建物もその一つです。
頭でっかちの高層部が特徴的な外観をしていますが、落ち着いたコンクリで外部は
仕上げられており、それに対して内部は鮮やかな色彩と光の空間がつくり出されています。
ポップアート的な銀行として一斉を風靡しました。 '02.11.14
(追記)この建物が取り壊しの危機にあるそうです。
どうやら既に銀行の所有ではなくディベロッパーが持っているみたいなので
保存の可能性は極めて低そうです。
大分市の角地に建つランドマークが消えてしまうのは残念です。。 '06.12.21
(追記2)tksさんからの情報により更地になってしまったことが分かりました。 '07.4.30
出光興産京都支店
村野藤吾/村野・森建築事務所 京都府京都市
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Kyoto
京都市内につくられた出光興産の京都支店である。
村野さんは出光の建物をかなりの数設計していますがこれもその一つです。
道路に対して斜めに建物を振ることで出来た三角の空間を給油スペースとしています。
外壁は赤のレンガ貼りとし、開口部は縦ルーバーを設け、ベランダを連続させた外観と
しています。縦ルーバーは京都の町屋の縦格子をイメージさせるデザインとなっていました。
元々は裏側隣地に建物が建っていたんだと思いますが、その建物がなくなったため
裏側から見ると悲しい外観になってしまってます。。
京都支店でなくなってからも給油所として存続していましたが、こないだ前を通ったら
解体中でした。またしても村野建築が一つひっそりと無くなってしまいました。。 '07.3.18
親和銀行東京支店
白井晟一研究所 東京都中央区
銀座の晴海通りに面して立つ銀行である。
白井さんによる一連の親和銀行建築の第一作目です。
下層部の彫刻のような石の塊が上部の直方体を持ち上げています。
二つの中間に設けられた円を連続して並べたデザインは、他の白井建築で多用されています。
ほとんど開口部はなく、細くスリット状に設けられた窓だけというのが白井建築らしく
内部の閉鎖性が想像できます。
普通にこの建物見たら誰も銀行だとは思わないのでは。。
残念なのは建物上部に「辛子めんたい」の看板が乗っていて雰囲気を台無しにしてます。。
ずっと前から親和銀行ではなくなっていて、その後百貨店の事務所として使われていた
みたいですが、ネットで見た個人ページには近々解体されるという事が書いてありました。
かなりびっくりしてるんですが、詳細をご存じの方教えてください。お願いします。 '06.4.20
(追記)実際に確認したのではないですが、解体されてしまっているみたいです。。 '07.2.4
紙の教会
Paper Church
坂茂建築設計 兵庫県神戸市
Shigeru Ban Architects/Hyogo
阪神淡路大震災による火災で焼失した聖堂の跡地に建てられた紙による教会である。
坂氏が開発した紙管構造で出来ており、58本の紙管が楕円状に並び、
その周りをサッシュが覆っています。
重機を使うことなく、全国のボランティアが簡単・安全に作ることが可能な設計になっていました。
正面入口部のポーチは後につけられたものだそうです。
サッシュの汚れなどがこの建物の歳月を感じさせ、決して忘れてはならない震災からの年月をも
感じさせる建物となっていました。
内部空間はテントを通して降り注ぐ柔らかな光が幻想的な空間を作り出していました。 '03.5.27
(追加)現在、建替中でここにはもうないのですが、台湾に移築されたそうです。 '06.12.28
鰻谷チルドレン・ミュージアム
若林広幸建築研究所 大阪府大阪市
大阪ミナミの鰻谷につくられた店舗ビルである。
子供服を中心に、玩具、子供ジュエリーなど子供のための22の店舗で構成されています。
建物は全て統一されたスパンの架構になっており、
その格子にギリシャの民家や神殿をモチーフとした建物が貫入しています。
これらの店舗を空中階段などを使って巡るように設計されています。
しかし、上記の内容は竣工当時の状況で、現在は一階部分は居酒屋になっていて
上階の店舗も子供用の店ではなくなっている様子です。
というのも一階にあったエレベーターへのアプローチ部分が居酒屋によって閉鎖されて
しまっているので、上部の状況を見に行くことができなくなっています。。
出来たときから「こんなん成り立つんやろか?」と疑問に思っていましたが
案の定ダメだったようです。 '04.3.30
(追記)完全に使われなくなってしばらく経っていたのですが、遂に取り壊しが始まってました。。
結局子供のための店舗という当初の企画段階から失敗だったんでしょうね。。 '06.12.24
千里センタービル
槇文彦/槇総合計画事務所 大阪府吹田市
日本有数のニュータウンである千里ニュータウン内につくられたコミュニティ施設である。
市役所の出張所や千里ニュータウンに関する展示空間などから成ります。
元々は結婚式場も入っていたらしいですが、どうだったのでしょうか。。
また、元々RCによる灰色の外壁だったようですが、現在は白く塗られています。
さらに、コアの上部である搭状の部分の上には時計なんか設置されてしまっていて
なんかかわいらしい外観に変わってしまっています。
一階部分のピロティ空間の作り方や内部の三層吹き抜け空間はすばらしいのですが、
外観の変貌に少し唖然としてしまいました。。 '04.6.9
(追記)今日知ったのですが、いつの間にか解体されてしまったそうです。。
跡地は超高層の住宅・商業複合施設になる計画だそうです。 '06.10.10
ペプシ工場 竹山実建築綜合研究所 北海道三笠市
コーラで有名なペプシの工場である。
北海道の旭川から札幌に向かって国道を走っていると見えてくる建物は
露出された鋼管とガラスのシリンダーによる特徴的なデザインで、
さらに屋根は逆円錐形をしていて、平凡な風景の中に突如現れるランドマークに
なっています。
僕が5年ほど前に北海道を訪れた時にこの建物を見たのは夕暮れ時だったため、
肉眼では見学できたのですが、写真では真っ暗でわかりにくい状態でした。
今回北海道に行った際に美しい写真を撮ろうと思い国道を走らせていると
この目立つ建物が全然見当たらない!!なんと除却されてなくなってました。。
結局真っ暗な写真でしか紹介できなくなってしまったことが残念でなりません。
そして北海道からどんどん竹山さんの初期の代表作がなくなっていくのが悲しいです。
'06.9.26
PMTビル
伊東豊雄+URBOT 愛知県名古屋市東区
伊東豊雄の初期の建物で、ショールームを備えたオフィスビルである。
彼自身が、宙に浮く紙のようなファサードという表現を使っているように正面から見たファサードは
まさしく軽さを感じさせるものがあるが、横から見てみると分厚さを感じてしまうのが残念でした。
しかし、これ以降の作品にこの考え方は受け継がれて
近年のすばらしい建物につながっているのだと思った。 '01.4.16
(追記)解体されて跡地に現在マンションを建設中でした。
住宅建築じゃない初期伊東建築は少ないだけに無くなってしまったことが残念です。。 '06.6.5
OXY鰻谷
Oxy Unagidani
安藤忠雄建築研究所 大阪府大阪市
Tadao Ando Architect & Associates/Osaka
ミナミの安藤建築が密集している鰻谷の商業施設である。
立方体の箱にL型の壁を挿入し、そのあいだに階段などをつくることによって
複雑な動線をつくり出している。
京都の商業施設のように奥に行かないと入れないというような多くのテナントの施設ではないため
この近辺の建物は商業建築としては成功していると思った。 '01.8.18
(追記)つい最近解体されて跡形もなくなってます。。 '06.5.22
ソニータワー大阪
黒川紀章建築都市設計事務所 大阪府大阪市中央区
ソニー製品のショールームであり、心斎橋のランドマークである。
配管、エスカレーター、エレベーターを外部に露出している。
トイレはすべてメタボリズム思想が表れており、交換が可能である。
来観者がまずエレベーターで9階にあがって、そこから露出したエスカレーターに乗り
降りてくるシステムはなかなか良いと思う。 '99.9.1
(追記)現在解体中です。心斎橋のランドマークがなくなってしまうことが悲しいです。。
'06.5.20
若宮町福祉健康センター 高松伸建築設計事務所 福岡県若宮町
福岡県ののどかな田園風景の中に突如現れる異質な建物である。
福祉施設であり介護室や多目的室、調理室などがあります。
大小ふたつの円錐形が特徴的で、さらにロータリーに沿って円形にルーバーが巡っています。
通称「パレット」だそうですが、もしかして絵の具のパレットに似ているから?
しかし、設計者は桜をイメージして設計したそうです(そういえば建物のサインが桜の花びらを
散らしたものになっていました)が、どう見たら桜に見えるんでしょうか。。
ところで、この建物は水漏れなどがひどいために、町が調査を行い、
高松さんの事務所と施工者を訴えているそうです。
どうやら調査によると円錐部分の水処理がうまく出来ておらず、内部に浸みているそうで
調理室なんかは黒ずんでしまっているそうです。
ただ、僕が思うには、奇抜な設計で有名な高松先生に依頼した時点で、
町はそれぐらい覚悟しておくべきじゃないでしょうか(笑) '04.7.21
(追記)きむさんから除却されているとの情報をいただきました。
ひどい雨漏りで使用できないことから町が建て替えることにしたそうです。
今度の建物は箱形で奇抜なデザインではないそうです(笑) '05.12.24
西部ガスミュージアム
葉祥栄/葉デザイン事務所 福岡県福岡市早良区
ももち地区にある西部ガスの博物館である。
アジア太平洋博覧会のパビリオンとして建設されたが、恒久的な施設としてつくられた。
ロの字型に配置された20本の鉄骨柱による吊り構造であり、中央部が3層の吹き抜け空間で
その周りを斜路がらせん状にまわっています。
斜路に展示がされており、中央部は時によっては催しがあるようです。
中に入ると薄暗いガラスは熊本の「ゆうステーション」でも使われていました。 '02.3.7
(追記)西部ガス広報室からメールが来て、今年の3月で閉鎖しているとの情報をいただきました。
残念ながら閉鎖してしまっていますので内部の見学はできません。 '03.12.16
(追記2)きむさんから除却されているとの情報をいただきました。
跡地には有料老人ホームが建つみたいです。。 '05.12.24
SYNTAX
高松伸建築設計事務所 京都府京都市左京区
地下1階地上4階からなる商業施設である。
完全なシンメトリー建築であり、ファサードはロボットのようである。
上部はコンクリート、下部は御影石による外壁が使われている。
正面入口の左右にはエレベーターがあり4階のロボットの腕の部分に行ける。
しかし、4階のテナントが今空いているらしくエレベーターが動いていなかった。
裏にまわると階段があるのだが3階までしか行けない。。
謎なのは左右の奥の角の部分が階段で下に降りられるようになっているのだが
おりても行くところがない。 これはいったい?? '99.9.23
(追記)放浪者さんから頂いた情報によると取り壊されて別の建物が建てられているそうです。
高松さんの代表作が無くなるということは、高松さんが活躍された時代が終わったような気がして
悲しくなりました。 '05.3.28
そごう百貨店
村野藤吾/村野・森建築事務所 大阪府大阪市
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Osaka
大阪の中心部、御堂筋と心斎橋筋に面する場所の百貨店である。
御堂筋側に間口を多く取ったT字型の平面になっていて、御堂筋側のファサードは
垂直線を強調する縦ルーバーが非常に美しく、ルーバー間にはガラスブロックがはめ込まれています。
そしてこのファサードには藤川勇造氏の彫刻「飛躍」がワンポイントとして配置されています。
当初外装はすべてトラバーチンだったそうですが、その後の改修によりモザイクタイルに変わっていました。
すでに取り壊されており、H17.1月現在は新たなそごうの建物を建築中です。
この建物や「心斎橋プランタン」など村野氏設計による心斎橋の名作がなくなっていくのがとても悲しいです。
隣の大丸(ヴォーリズ設計)との対比していたのが非常に懐かしく思い出されます。
幼少から何度と来ていた百貨店でしたが、じっくり内部を見学していなかったことが今では悔やまれます。
'05.1.26
心斎橋プランタン
村野藤吾/村野・森建築事務所 大阪府大阪市
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Osaka
心斎橋筋にある僕のお気に入りの喫茶店です。
内部は3層になっていて、1階と螺旋階段で昇る2階とは一部吹き抜けになっていて同一な空間を
作り出しているが、3階は落ち着いた別空間といった感じである。
エントランスの大きなガラスだけが開口部であり、薄暗い照明・籐による意匠がレトロを感じさせる。
所々に展示してあるロートレックのポスターもいい感じです。 '01.5.25
(追記)2003年6月を持って閉店されています。これからの動向が気になります。 '04.5.26
(追記)2004年10月に心斎橋筋を歩いているとプランタンだった建物は改装されて
回転寿司屋になってしまっていました。残念です。。 '04.10.28
ホテル・ビバリー・トム
竹山実建築綜合研究所 北海道苫小牧市
工業都市、苫小牧市の湿地帯の埋立地につくられたホテルである。
シリンダー状の建物の上に球形のスチールトラスを載せた面白い外観である。
竣工当初は黒い建物だったのですが、現在は経営者が変わったのか、
ホテル名も変わっていて、外壁は白くなっていました。
初めて作品集でこの建物を見たときはこのやや卑猥なデザインに感動したのですが、
実物を見ると時代の経過を感じずにはいられませんでした。。
本館のすぐ横に教会があったのですが、もはやここで結婚式を挙げる人も少ないんじゃ
ないでしょうか。 '03.2.25
(追記)掲示板に書き込んでいただいた竹山マニヤさんの情報によると閉鎖・取り壊しだそうです。
'03.4.1
ヒルポートホテル
原広司+アトリエφ 東京都渋谷区
渋谷の駅から坂を上った場所にあるビジネスホテルである。
今となっては「あった」と言うべきでしょうか。建築マップ東京の改訂版をなにげなく
読んでいて、「現存せず」という注意書きを見てびっくりしました。
海をイメージしたという建物の外観は、敷地に対する厳しい規制をクリアしつつも
客室数を最大限に確保するという難題をうまく消化しており、なおかつ設計者の
デザインもうまく盛り込んでいます。ややデザインは押さえ気味ですが。。
上の写真を撮った時は雨がひどかったので、晴れた日にまた来てしっかり見学しよう
と思っていたのですが、それを実行する前になくなってしまいました。
建物自体除却されてしまったのでしょうか?どなたか東京の方情報いただけるとありがたいです。
'03.5.10
(追記)きむさんから早速情報をいただきまして、やはり建物も除却されてしまったそうです。。
残念です。 '03.5.13
国立国際美術館
川崎清+環境・建築研究所 大阪府吹田市
万国博覧会のためにつくられた美術館である。
エントランスホールを覆っているガラススクリーンや、南側につくられたガラスのルーバーなど
周辺環境をとりいれた美術館を目指して設計されています。
美術館内部の動線は、まず一番上までEVで上って、そこから降りてくるというルートになっています。
2004年秋にシザー・ペリ設計による新美術館に移転するため、2004年1月に最後の展覧会である
川崎清さんの展覧会ののち閉館し、今後の利用の目途も立っていない状態だそうです。
たしかにアクセスの悪さなどの問題点はありましたが、川崎さんの代表作であるこの建物を
なんとか再活用してもらいたいです。
残念なのは、川崎さん自身が「機能のなくなった建物に存在意義はない」といった意見を
述べていて存続を望んでいないということです。
エキスポタワーがなくなり、この建物もなくなってしまったら万博公園がどんどん寂しくなってしまいます。
それから、この美術館は僕自身の思い出の建物でもありまして、学生の時に美術館の設計課題が
あったときに、まずこの建物の見学に来て感動したことがあります。
思い出の建物が消えてしまうのは悲しいのでなんとか残してほしいです。 '04.7.1
(追記)もう取り壊されてしまった様子です。。 '05.9.18
エキスポタワー
菊竹清訓建築設計事務所 大阪府吹田市
2002年8月から解体が決定したエキスポタワーである。
1970年に開かれた日本最大の博覧会、通称万博の会場につくられた高さ127mの塔です。
ランドマーク兼展望施設として設けられました。
塔の中腹にはキャビンと空中デッキ、パラボラアンテナ用デッキが設置されており、
それぞれが回廊や階段などで連結されています。
万博終了後もしばらくの間は展望施設として上ることができたそうですが、
老朽化が進んで来たため上れなくなったそうです。
補修を行い再び上れるようにしてほしかったのですが、吹田市は解体を発表してしまいました。
万博公園のランドマークが一つ消えてしまうことがとても悲しいです。 '02.7.28
(追記)2003年3月をもって解体が完了しました。。 '03.5.15
小倉市民会館
村野藤吾/村野・森建築事務所 福岡県北九州市
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Fukuoka
北九州市の公共施設がかたまった一角につくられた市民会館である。
細いコンクリ打放しの柱・梁により水平性や垂直性が強調される設計となっている。
バルコニーの取り方、回廊の作り方など、同年の横浜市庁舎と同じ手法が使われている。
二つを比べると、この建物の方がスマートでシャープな印象を受けるため、こちらのほうが好きです。
(内部空間は横浜市庁舎の方がいいかな。。) '02.1.4
(追記)平成15年10月31日をもって閉館するそうです。やはり取り壊されてしまうのでしょうか?
詳細をご存知の方、情報いただけるとうれしいです。 '03.5.16
(追記)宇佐見さんからの情報で、2004年8月に取り壊されてしまったそうです。
跡地は芝生公園になるそうです。。 '04.10.2


取り壊されてしまった建築(パビリオン建築)

MOBILE ART
−Chanel Contemporary
Art Container−
ザハ・ハディド アーキテクツ 東京都渋谷区
Zaha Hadid Architects/Tokyo
ザハ・ハディドがシャネルの要請を受けて設計した移動式パビリオンである。
世界7都市を2年かけて巡回し、東京では国立代々木競技場に2008年5月31日から
7月4日まで設置されていました。
建物は約300枚のFRPパネルに分解できるようになっていて、解体し、輸送し、
再び組み立てるという作業が可能となっています。
展示内容は世界20組のアーティストがシャネルのバックをテーマにした作品で、
見学者は予約制、一人ずつmp3プレイヤーのヘッドホンを着用し、
流れる声に従って進んでいきながら作品を体感するという仕組みになっています。
ヘッドホンから流れてくるおばあさん(?)の声の滑舌が少し悪かったのが気になりましたが、
面白い体験をさせてもらいました。 '08.10.28
ノマディック美術館
Nomadic Museum Tokyo
坂茂建築設計 東京都江東区
Shigeru Ban Architects/Tokyo
写真家であるグレゴリー・コルベールの作品を展示する移動式仮設美術館である。
ちなみに「ノマディック」とは「遊牧」という意味だそうです。
ニューヨーク、サンタモニカと巡回して、東京のお台場に2007年3月から6月まで設営されました。
市松に積み上げた貨物コンテナや坂さん得意の紙管などリサイクル、リユースの考えに
基づいてつくられています。
暗い内部空間に立ち並ぶ紙管、そして浮かび上がるコルベールの作品が幻想的でした。
'08.1.24
愛・地球博 スペイン館
foa 愛知県長久手町
愛知万博の外国館のひとつであり、最も話題になったパビリオンである。
パビリオンはすべて規定のサイズの箱型に決められていたため、建築家はファサードを
設計することになっているんですが、このパビリオンはその箱から3m離した場所に
高さ11mの壁をつくっていて一際目立っていました。
壁は、スペインの土で造った6色のタイルを積み上げていて、
赤や黄といった色がスペインにふさわしい外観を形成していました。
よく見ると壁の上部には「スペイン SPAIN ESPANA」という文字が見えます。
内部は中央にプラザと名付けられた広い空間を設け、5つの展示室につながっています。
展示室はドーム状になっており礼拝堂をイメージしているそうで、展示空間全体を
大聖堂に見立てて設計がなされているそうです。全然そんな雰囲気はありませんでしたが。。
コンパニオンのコスチュームが建物外壁と同じ模様になっていたことが僕にはヒットでした。
'05.7.24
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博 オーストリア館
Trecolore 愛知県長久手町
グローバルコモン4に位置する外国館である。
建物外観は壁に絵が描いてあるだけの素っ気ないものですが、下部のガラスから
内部を見ると全長36m、高低差4mの巨大スロープがあるのが見えます。
スロープ下の空間に螺旋階段で下りると「スノーバー」と名付けられた氷の壁で出来た
空間も設けられていて、内部は非常に工夫を凝らしたものとなっていました。
個人的には外国パビリオンで一番期待していたんですが、ソリに乗ってスロープを滑る
体験は期待に反せず非常に楽しかったです。子供しか滑ってないと思って行ったんですが、
大人も結構楽しそうに並んで滑っていたのがとても良かったです。
アルプスの少女のような服装のコンパニオンがやる気なさげなのも良かった(笑)。
'05.7.25
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博 ポーランド館
Ingarden&Ewy,Architects 愛知県長久手町
グローバルコモン4にあるポーランドのパビリオンである。
外国館の中で外観が特徴的なパビリオンのベスト3に入るファサードでした。
ウィッカーというポーランドの名産である籐の一種でつくった網細工により覆われていて
コンピュータ技術による流線的なデザインが素晴らしかったです。
内部はショパンに関する展示や世界遺産「ヴィエリチカ岩塩坑」の一部を再現するため
ポーランドから運んできた塩の塊が置いてあるそうです。
残念ながら待ち時間が長すぎて入ることは出来ませんでした。。 '05.8.5
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博
フランス館 コモンハウス

ENIA ORENOQUE みかんぐみ LIPPSMEIER
愛知県長久手町
グローバルコモン3にあるパビリオンで、foaによるスペイン館の前にあります。
フランス館とドイツ館が一つの建物にシェアしており、左右それぞれのパビリオンに
挟まれるようにコモンハウスが設けられています。
フランス館はサステナビリティをテーマとした6つのインスタレーションがあり、
それぞれ6組の建築家や芸術家が担当しています。
天井が赤く湾曲していたり、巨大電球がぶら下がっていたり、ヴィトンの光る箱が
置いてあったりと非常に幻想的な空間はなかなか魅力的でした。 '05.8.9
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博 スイス館
SABARCHITEKTEN 愛知県長久手町
グローバルコモン4にあり、オーストリア館の横に位置しています。
写真を見てすぐ分かると思いますが、スイスといえばアルプスということでテーマは「山」です。
ファサードは白地に赤で「山」という漢字が書いてあるだけの何とも手抜き(?)な
ものになっていますが、内部は頑張ってました(笑)。
中に入るとスイス軍の懐中電灯が渡され、まず薄暗い透明なカプセル状の展示ルームへと
導かれます。展示場所にそれぞれあるポイントに懐中電灯の光を当てると
懐中電灯から解説が流れるという面白い趣向が凝らしてありました。
そこから階段を上ると薄暗い空間はパビリオン内部につくられた山の中だったことが分かります。
ただ、どうみても張りぼてにしか見えない山と書き割りの空は少し哀愁漂ってました。。
'05.8.14
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博 フィリピン館
エデュアルド・カルマ 愛知県長久手町
グローバルコモン6にある外国パビリオンである。
外観のアルミ製パネルには穴が開けてあり、夜間には内部から光が漏れるように
設計されています。ファサードには日本語とフィリピン語によるフィリピン先住民の詩が
描かれていてデザインとしてはかなり好きな部類です。
ただ、正面はココナツの断面を見立てているそうですが、全く理解できませんでした。
内部にもココナツが多用されていて、メインの直径7mの巨大球体や床面等に使用されていました。
あと、どうしても建築とは関係なく紹介したかったのがマスコットキャラ「コーコー」で
フィリピンに生息する世界最小のメガネザルだそうですが、かなりのゆるキャラで良かったです。
'05.8.16
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博 カナダ館 MERRICK ARCHITECTURE 環境システム研究所
菊竹清訓建築設計事務所 愛知県長久手町
グローバルコモン2にあり、グローバルループからよく見えるパビリオンです。
建物正面に設置された巨大な赤いメイプルリーフのオブジェがインパクトあります。
館内は中央に円形の大空間を設け、メッシュ状のスクリーンを配置しています。
メッシュにすることでスクリーン向こうの展示室などが透けて見えるようになっています。
ただ、僕が訪れた時はすごく並んでいて待ち時間が長かったので、残念ながら
入るのを断念しました。。 '05.8.17
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博 アイルランド館
環境システム研究所 菊竹清訓建築設計事務所
愛知県長久手町
グローバルコモン4にある外国パビリオンである。
ファサードの設計は、アイルランドの国家シンボルであるハープをモチーフとしており、
ルーバー状になった壁面に描かれた雲は見る角度によって表情を変えるように設計されています。
内部は大きなドーム状になっていて、アイルランド各地に点在するハイクロスのレプリカが
6体展示されています。また、天井のドームはアイルランドの空を映像で表現していて、
晴れや曇り、雨、日の出や夜など変化するようになっています。
ハイクロスがレプリカだと知ってたいしたものじゃないと思って見ていたんですが、
100年前に制作されたものでこれまで国外で展示されたことがないと聞いて、
ちょっとすごいものなんかなあ、と思いました。。 '05.8.17
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博 トヨタグループ館 みかんぐみ 愛知県長久手町
企業ゾーンにあるトヨタのパビリオンである。
一人乗りのモビリティやロボットの演奏など話題が盛りだくさんの人気パビリオンです。
楕円形のシアターで760人収容することが可能で、鉄骨の構造むき出しが
なんとも言えない外観をつくり出しています。
アプローチ部分は蛇行しながら緩やかにのぼっていくようになっていて、
屋根に芝が張られているところがいかにも環境をテーマにした博覧会だという感じでした。
期間終了後のリユースを考えて鉄骨も一般的な軽量鉄骨を採用し、外壁には再生紙を
使っているそうです。まあこの博覧会はトヨタ博と揶揄されているだけあって
気合いが違いますね(笑)。
当然のことながら(?)予約できずに中には入れませんでした。。 '05.8.3
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博 バイオラング
栗生明+栗生総合計画事務所 杉本洋文/計画・環境建築
愛知県長久手町
マンモスラボのある「グローバルハウス」と「愛・地球広場」の間につくられた緑化壁である。
長さ150m、高さ12m以上の壁に挟まれた通路になっていて、
広場側にはステージやスクリーンが取り付けられています。
「バイオラング」という名称は「生命の肺」という意味で、緑化壁が二酸化炭素を吸収、
酸素を供給し、夏期の気温の低下など環境負荷の低減を考えたまさに環境博に
ふさわしい施設です。
壁には20社ほどの垂直緑化技術メーカーがアイデアを凝らして出展しています。
縦に高くそびえる緑の壁はなかなかのインパクトがあるのですが、
パビリオンではないので関心を持ってる人が少ない様子だったのが残念でした。。
でも、例えば全ての住宅の塀をバイオラング化したらかなりの環境負荷低減になると
思います。殺伐とした塀の風景よりはかなり良くなるだろうし。ただ手入れが大変かなあ。。
'05.8.4
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
愛・地球博 地球市民村 博報堂+杉本洋文/計画・環境建築 愛知県長久手町
グローバルループからは少し離れた「遊びと参加ゾーン」にある施設である。
環境問題や国際協力などに関連した国際的NPOやNGOの紹介を行う場になっています。
会場としては既存施設を利用した部分と新たにつくられた野外展示で構成されています。
野外展示は、大地の広場を囲むように5つのパビリオンと1つのワークショップホールが
配置されていて、それぞれを回廊が結んでいます。
また、大地の広場から一段高くなった場所にナチュラルフードカフェが設けられています。
これらの施設は竹によるドーム構造になっていて、その内側に竹の反力を利用した
テント屋根とFRPによる壁を設けています。
まるで一つの集落のような不思議な空間になっているので、
長久手会場の中心からやや離れた場所にありますが、ぜひ見て欲しいと思います。
'05.8.13
(追記)万博期間終了後解体されました。 '05.10.25
浜名湖花博 メインゲート
隈研吾建築都市設計事務所 静岡県浜松市
2004年4月8日から10月11日まで開催された浜名湖花博のメインゲートです。
通称「ときめきゲート」と呼ばれており、2328本もの竹が垂れ下がっています。
博覧会終了後は解体する仮設建築物であるため、材料は簡易なもので構成されていて
竹を囲う白いネットは農業用のものを使っているそうです。
入場門として以外にも混雑している時の日よけの役割も果たしていて、
僕が行った日もすごく晴れていたので心地よい日陰をつくり出していました。
なお、残念ながら博覧会が終了したために現存していません。 '04.11.16
浜名湖花博
主催者庭園前休息所群

武田光史建築デザイン事務所 静岡県浜松市
浜名湖花博のためにつくられた休息所で、会期終了後撤去された施設である。
「メインゲート」を入って「花の街並み」を抜けるとこの建物群が並んでいました。
5mのグリッド状に建物群を配置していて、地面にはグリッドの白ラインが引かれていました。
「花の街並み」の墨色塗装と木をそのまま見せるこの建物は対照的で良かったです。
開口部は市松模様に設けられていて、上部は横軸回転窓のように開かれ
外部から見ると庇の役割も果たしていました。
浜名湖花博は愛知万博と比べると規模等は小さかったですが、
適度に休憩施設等を配置していて快適だったような気がします。 
愛知万博は外にいると日差しを遮るものが少なかったためすごくしんどかった。。 '05.5.16
山口きらら博 山口県館 窪田勝文/窪田建築アトリエ 山口県阿知須町
2001年7月から9月まで開催された「山口きらら博」のパビリオンである。
山口県内に1級建築事務所を登録していることが参加資格の公募型プロポーザルにより
窪田さんが選ばれました。
巨大なスクリーンを持つシアターとギャラリーという機能を持つ施設である。
中央に水面をつくり、それを挟むように二つの機能を配置していて、2階にはテラスがあります。
白い壁面と屋根、細い柱、ガラスなど繊細な材料を使った建物で、
3ヶ月限定の建物とは到底思えなかったため、コンパニオンのお姉さんに
「この建物は博覧会が終わったら本当に取り壊すんですか?」と聞いたら、
ちょっと自慢げに、でも少し悲しげに「残念ながら取り壊すんです」と答えてくれたことを覚えています。
'05.1.27


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