四国の建築

県名 作品 データ
高知県 1957 酒造会館
Brewing Hall
前川国男建築設計事務所 高知県高知市
Kunio Mayekawa Architect & Associates/Kochi
高知市のまちなかにつくられた酒造組合の事務所が入った施設である。
RC打放しの柱と梁を力強く全面に出した表現と、正面部の2階を張り出させた構造は
荒々しさを感じさせ、小さい建物ですが非常にインパクトのある建物です。
建物敷地を囲むようにつくられたレンガによる塀が建物内部にも連続しているデザインが
良かったです。
四国の前川建築はおそらくこの建物だけであり、初期の建物なので貴重だと思います。
'05.7.10
(追記)
取り壊されてしまっていて現在はマンションが建設中だと分かりました。
貴重な四国の前川建築がなくなってしまいました。。 '08.2.25
1963 高知県知事公邸
Official Residence of Governor
of Kochi
村野藤吾/村野・森建築事務所 高知県高知市
Togo Murano/Murano and Mori Associated Architects/Kochi
高知市内、高知県庁のすぐ近くに建てられた知事の公邸である。
住宅等が建つ閑静な場所にあり、周囲に配慮した平屋の建物となっています。
雁行配置による数寄屋建築で、プライベートな空間である西側の建物と
公務用の空間である東側の建物を渡り廊下でつないでいます。
見学に行ってももちろん内部に入ることは出来ず、車庫と車寄せぐらいしか見えません。。
高知県知事か知事と面談するほどの大物になれたらいいんだけどなあ(笑) '09.11.20
1991 高知県立坂本龍馬記念館
Sakamoto Ryoma Memorial Hall
高橋晶子+高橋寛/ワークステーション 高知県高知市
日本建築家協会新人賞
Akiko Takahashi+Hiroshi Takahashi/Workstation/Kochi

坂本龍馬の有名な像のある高知市にあります。
生誕150年記念事業でつくられた建物です。
太平洋に向かって展示室が突き出しています。
オレンジや青の壁面とミラーガラスが特徴的です。
でもどう見ても坂本龍馬と結びつかない建物のような気が。。。
1994 雲の上ホテル
Yusuhara Visitor's Center
隈研吾建築都市設計事務所 高知県梼原町
Kengo Kuma and Associates/Kochi
梼原町の山の中にあるホテルとレストランである。
ここに泊まりにくる人がいるのだろうか?と思うようなところにあります。
しかし、僕が行ったときは満室で泊まれませんでした。。
梼原町の自然を建築化したという建物は、地元杉材を使用した大屋根が浮かんでいます。
レストランが手前にあり、裏側がホテルという構成になっています。
水上デッキがつくられており、神楽を上演できるようになっています。 '02.10.1
1996 やなせたかし記念館/
アンパンマンミュージアム

Yanase Takashi Museum /
Anpanman Museum

古谷誠章・スタジオナスカ 高知県香美郡香北町
Nobuaki Furuya+NASCA/Kochi
やなせたかしの故郷である香北町につくられたアンパンマンのミュージアム。
正面向って屋根の右にはいきなりアンパンマンが!
ファサードはガラス張りで入るといきなり二階吹き抜けのホールで、
上には巨大アンパンマンバルーンが飛んでいる。
目の前には大階段があり、床を見ると所々がガラスになっていて
覗くとばいきんまんがしゃべっていたりなどの面白い仕掛けがいっぱいある。
三階はやなせたかしの絵画が展示してあり、地下にいくとアンパンマンワールドが再現されている。
アンパンマン号なども実物大でおいてありかなり楽しめる。
子どもが行ったら楽しいだろうなあ、と思いながら行ったが僕自身とても楽しませていただきました。 '99.9.25
1997 横倉山自然の森博物館
The Yokogurayama
Natural Forest Museum

安藤忠雄建築研究所 高知県高岡郡越知町
Tadao Ando Architect & Associates/Kochi
横倉山における牧野富太郎博士の功績を展示した博物館です。
牧野博士は植物学の基礎を築きあげたひとです。
屋上にでると横倉山が綺麗に見えます。
いつものように打ちっぱなし、水、大階段があります。
水の張った水面に向かってガラス張りになっており
展示室から外の綺麗な景色が見れるのは良かった。
前から思っていたのですが、打ちっぱなしのトイレは寒々しい。。
1998 佐川町立桜座
ワークステーション 高知県佐川町
「坂本龍馬記念館」で日本建築家協会新人賞をとったワークステーションが
同じ高知県で設計したホールである。
町の人々が気楽に利用できるよう開放的につくられており、客席部分の壁をガラスにしています。
内部の色彩も落ち着きながらも明るいものが使われていてよかったです。
杉のルーバーを通してガラスのカーテンウォールから入ってくる穏やかな光が
とても気持ちよかったです。 '02.8.10
やなせたかし記念館/
詩とメルヘン絵本館

Poem and Marchen Gallery
古谷誠章+八木佐千子/スタジオナスカ 高知県香北町
Nobuaki Furuya+NASCA/Kochi
アンパンマンミュージアムが竣工してから約2年後にミュージアムの裏につくられた絵本館である。
やなせたかしさんが編集を行ってきた雑誌「詩とメルヘン」の表紙の原画などを展示しています。
少し盛り上げられた緑の丘に浮かぶように横長の箱が建っていて、
アンパンマンミュージアムと同様にブリッジを渡ってアプローチするようになっています。
しかし、この建物は木を多用した設計になっていて、スリット状に連続して設けられたガラスから
差し込む光が内部空間を美しく演出していました。
展示内容が大人向けなので内部空間の演出もそれに合わせたものになっています。
ただ、外壁が非常に汚れていて、かなりぼろい感じがしたのが残念です。
出来てからまだ5、6年とは到底思えない状態で、もう少しメンテしてほしいです。
これではいくら内部が美しくても入ってくれないんじゃないでしょうか。。 '05.2.28
国民宿舎足摺テルメ 團紀彦建築設計事務所 高知県土佐清水市
四国最南端の観光名所、足摺岬の近くにつくられた国民宿舎である。
元々温浴施設があったところに宿泊施設を増築したようです。
駐車場に車を止めて建物を見ると、オブジェのような庇と低層の白い建物しか見えないのですが、
近づいて覗き込むと、斜面になった敷地にひな壇状に客室を配置しているのが分かります。
これにより美しい太平洋を遮るものなく臨むことが可能となっています。
團氏は高知県にいくつかの建物を設計しているので、高知県出身かと思ったのですが、
神奈川県出身みたいです。。 '06.6.20
2000 牧野富太郎記念館
Makino Museum of Plants and People
内藤廣建築設計事務所 高知県高知市五台山
第13回(2000年)村野藤吾賞
Hiroshi Naito/Naito Architect & Associates/Kochi
高知市にある五台山の牧野植物園の敷地内につくられた記念館である。
牧野富太郎は高知県出身の植物学者であり、日本の植物学のレベルを世界的にまで
上げた人であり文化勲章までもらっている人です。
その彼が長年植物園の必要性を説いていた事から牧野植物園は昭和33年につくられた。
そして2000年に彼の記念館が新たに敷地の中につくられました。
外観は高さを押さえた大きな屋根があるだけにしか見えないが
中は木を使った内藤氏得意のトラスがみられ、本館と展示館は回廊によりつながれている。
長い庇によってつくられた回廊のベンチに座って真ん中の中庭を見るのは
とても気持ちが良いです。 '00.10.18
2003 ルイ・ヴィトン高知店
乾久美子建築設計事務所 高知県高知市
高知の中心部につくられたルイ・ヴィトンの支店である。
数多くのヴィトンを設計している青木淳さんの事務所から独立した乾さんが設計されています。
このヴィトンもファサードが特徴的で、24×8×8cmの大きさの石を1万4000個を上からつり下げて
おり、8×8cmの正方形の隙間ができるように石が配置されています。
この耐震性等を考えた建物は、青木さんが設計した建物ほどインパクトが強くないと思いましたが
よく考えると、青木さんの設計した建物は大都会(名古屋や東京)であるのに対し、
ここは地方都市であり、目立たせるよりもまちなみに溶け込むことを意図したのかなあ、と思いました。
さらに、昼間は落ち着いた表情を見せるこの建物も、夜には内部から当てられた光によって
ダミエの市松模様が浮かび上がるようになっているそうです。 '04.7.30
ウトコリミテッド室戸工場
團紀彦建築設計事務所 高知県室戸市
室戸市の海際の敷地に建てられた工場である。
海洋深層水からミネラル塩をつくったり、海洋深層水の飲料をつくっている会社で、
シュウ・ウエムラと東レの出資によりできました。
名前の「ウトコ」はウエムラの「ウ」と東レの「ト」そして高知の「コ」という三つの頭文字を
とって付けられたんだそうです。
建物は、海側には全く開口部がなく、スケボーができそうな湾曲した鋼板になっています。
これは海からの強風を上に逃がすための形態ですが、なかなか美しい姿です。
また、構造は塩害を考慮して木造になっており、鋼板部分は集成材パネルをX字に互い違いに
並べているのが、内部から見ることが出来ます。
事務棟と工場棟がふたつ並んでいて、門型の構造から陸側のファサードは
縦長のスリット状にガラスが入った形になっています。
團さんはいつも白を使っているのでリチャード・マイヤーみたいやなあ、と最近よく思います。
'04.10.26
2006 梼原町総合庁舎
Yusuhara Town Hall
隈研吾建築都市設計事務所 高知県梼原町
Kengo Kuma & Associates/Kochi
高知県の山間部にある梼原町につくられた役場である。
隈さんが今ほどメジャーではなかった頃に設計した「雲の上ホテル」(1994)以来、
梼原町にはこれまで4つの隈建築が建てられています。
地元産の杉をふんだんに使った建物で、内部は木構造が表しになっています。
建物中央の大空間であるアトリウムと建物前の駐車場は大型スライディングドアで
仕切られているため、全面開放すると一体のイベント空間をつくり出すことが可能となっています。
見学に行った時は土日に訪れたにもかかわらず開いていたのが嬉しかったのです
'14.2.5
2009 高知駅
Kochi Station
内藤廣建築設計事務所 高知県高知市
Hiroshi Naito/Naito Architect & Associates/Kochi
分断されていた南北間の交通を改善するために行われた鉄道高架事業に伴って
建て替えられた高知駅の駅舎である。
地場産のスギを使った巨大な屋根は、プラットホームや線路だけでなく、
駅敷地を飛び越えて北側の駅前広場まで覆っています。
大屋根が高架の駅を飛び越えて駅前広場に降りてくる姿はダイナミックで美しかったです。
プラットホームに立つとスギに囲まれていて気持ちがよいのですが、
改札や切符売り場などの下部空間には全然木が使われていないのが残念でした。。
'10.5.7
2010 まちの駅 「ゆすはら」
Community Market Yusuhara
隈研吾建築都市設計事務所 高知県梼原町
Kengo Kuma & Associates/Kochi
隈さん設計の建物が多く存在する高知県の山間部、梼原町につくられた
ホテルを併設するまちの駅(マルシェとレストラン)である。
雲の上ホテルの別館という位置づけになっています。
梼原町には旅人にお茶をふるまう茅葺きの休憩施設が残ることから
正面ファサードは2m×1mの茅ユニットを重ねた構成となっています。
この茅ユニットは真ん中に軸が入っていて回転するそうで、
換気できるとともに主要構造部(外壁)じゃなくて開口部だという整理で
茅の使用を可能にしています。 '16.2.4
2013 竹林寺納骨堂
Charnel House in Chikurin-ji
堀部安嗣建築設計事務所 高知県高知市
2016年日本建築学会賞
Yasushi Horibe Architect & Associates/Kochi
高知市内にある四国八十八箇所霊場の一つ、竹林寺の納骨堂である。
竹林寺のすぐ近くには内藤廣さんが設計した「牧野富太郎記念館」もあります。
境内を進んでいくと一番奥に建物がひっそりとたたずんでいて、敷地の高低差や
周囲の植栽もそのまま残して建設されたように見えるため、まるで以前から建っていたかのようです。
入口の長く伸びた屋根は県産材の細い柱と小屋組による美しい空間となっていました。 '13.10.21
徳島県 1985 WITH
安藤忠雄建築研究所 徳島県徳島市
Tadao Ando Architect & Associates/Tokushima
徳島市にある商業ビルである。
僕が知る限り唯一の徳島県にある安藤建築である。(他にあれば教えてください)
二棟の建物を並べてその間を渡り廊下や中庭空間としているところや、
外観は神戸の「RIRAN'S GATE」に似た感じでした。
彼の建物によく見られる壁に入れられたスリットがここでも見られました。 '02.4.16
1986 脇町立図書館
Team Zooいるか設計集団  徳島県脇町
第12回(1987年)吉田五十八賞
うだつの町並みで有名な脇町のなかにある図書館です。
町並みに溶け込んでいるためにちょっと見ただけでは図書館とはわかりません。
中にはいると外観とは違ってよく考えられたプランが採られていて良かった。
外観から想像するとすごく難しい昔の本がいっぱいあると思ったら
やたらとまんがの本がいっぱいあって子供がいっぱいいたのにはびっくりした。
1998 小松島市保健センター
丹下健三・都市・建築設計研究所 徳島県小松島市
小松島市につくられた保健センターと多目的ホールの複合施設である。
白い壁とガラスによる外観で、端につくられたタワーのようなものが特徴的です。
内部空間も白を基調としていて、清潔感のある空間になっていました。
変な言い方かもしれませんが、この建物やそれ以降に設計された丹下建築は柔らかい感じがします。
初期の建物が荒々しい硬さを感じたからかもしれないです。
ちなみにこの建物の愛称は「ミリカホール」なんですが、「ミリカ」とはフランス語で「やまもも」の意味で、
やまももが小松島市の特産物だから名付けられたと思われます。 '05.3.24
2002 医療法人若葉会 近藤内科病院
Kondo Hospital
古谷誠章+八木佐千子/スタジオナスカ 徳島県徳島市
Nobuaki Furuya+NASCA/Tokushima
徳島市内に建てられた緩和ケアと内科からなる3階建ての病院である。
3階からの非常階段が正面ファサードに張り付いているのが建物のインパクトになっています。
平面プランは中央に広いナースセンターを設け、
その周りに廊下を配置したロの字型になっています。
将来の変化に対応できるように設備配管がまったく梁を貫通しないシステムになっているそうです。
また設計者が「サンデッキ型病床」と名付けたベッドの足先にそれぞれの窓があるという
病床プランが多床室に取り入れられています。
最近この建物の隣に複合商業施設が建ってしまったために、
僕が見学に行ったときにはかなり騒がしい状態になってしまっていました。 '04.3.30
2004 SKK徳島
SKK Tokushima Office
宮崎浩/プランツアソシエイツ 徳島県徳島市
Hiroshi Miyazaki/Plants Associates/Tokushima
徳島市の住宅地につくられた事業所である。
SKKの建物のいくつかを宮崎さんが設計していて、この建物はその一つです。
やや狭い道路の向かいに共同住宅が建っていることからだと思いますが、
道路に面した二階部分はガラススクリーンになっていて
内部のオフィス空間が見えなくなっています。
夜には内部の光がガラススクリーンを通してぼんやり浮かんできます。
「SKK松山」は骨組みによる少し冷たい感じの建物だったのに対して、
白や青といった色が使われているので、こっちのほうが好きです。 '04.10.21
2005 西祖谷山村物産館
Nishi-Iya Souvenir Hall
黒川哲郎+デザインリーグ 徳島県三好市
Tetsuro Kurokawa+Design League/Tokushima
徳島の山奥、観光名所である「かずら橋」に行くと必ず訪れる物産館です。
人工地盤でつくられた観光駐車場の敷地に建っていて、かずら橋方向は
全面ガラスすることで、美しい眺望を楽しむことが出来るようになっています。
杉丸太でつくられたアーチ構造はかずら橋越しに見る月をイメージしているそうです。
アーチ構造により内部は大空間となっているのですが、物産店舗がこぢんまりと
していて、少し空間的に余らしてしまっている気がして残念でした。
ただ、観光シーズンだと人があふれるので、余剰空間はありがたいかもしれませんが。。
'15.2.3
2011 徳島の家01
House in Tokushima 01
谷尻誠/suppose design office 徳島県
Makoto Tanijiri/suppose design office/Tokushima
徳島県ののどかなまちなみにつくられた専用住宅である。
薄いフラットな大屋根の下に分棟型に部屋が配置された平屋の建物となっています。
分棟された各部屋のすきまの空間は廊下やリビングなどになっています。
大屋根にはスリット状にトップライトが開けられているため、どこでも光が差し込む
明るい空間をつくり出しています。
建具を開くと内と外の境界があいまいになって外部へと連続していく感じが好きです。
'15.4.8


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