九州の建築
県名 | 年 | 作品 | データ |
宮崎 | 1966 | 都城市民会館 Miyakonojo Civic Center |
菊竹清訓建築設計事務所 宮崎県都城市 Kiyonori Kikutake/Kikutake Architects/Miyazaki |
都城市にある多目的ホールである。 下部のコンクリートとそこから放射線状に延びる黒い鉄骨、そして鉄板から成る。 彼のメタボリズムの思想を具現化した作品でもあり、変わる部分(鉄板や木)と 変わらない部分(コンクリ)に素材を分けて計画されています。 60年代の菊竹作品の力強さをこの作品からも十分に感じ取ることができます。 元々は屋上に舞台と客席があったらしいですが、増築により現在は撤去されている そうです。 '02.9.25 (追記)新たに建設された総合文化ホールが2006年10月に開館することや 老朽化を理由に解体の話が出ています。。 これほどダイナミックなすばらしい建築はほとんど無いと思うので 是非とも別の用途への変更などで存続させてほしいです。 '05.12.21 (追記2)保存の芽が出てきました! 南九州学園が大学施設としての貸与を申し入れたそうで、 市長も前向きに検討しているみたいです。 すばらしい、南九州学園!! '07.10.31 (追記3)保存が確定しました!市が南九州学園に20年間無償貸与するそうです。 '08.1.5 |
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1970 | 安楽寺納骨堂 Anrakuji Charnel |
九州大学光吉健次研究室、綜合建築設計研究所 宮崎県都城市 Kenji Mitsuyoshi Laboratory/Miyazaki |
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都城市郊外ののどかなエリアにある寺の納骨堂である。 明治時代築造の本堂の横につくられたRC造の建物は、レトロな宇宙船のような 形態になっていて、新築時はかなりのインパクトだったと思いますが、 現在は植栽に囲まれ、なんとなく溶け込んでいます。 竣工当初は外壁がRC打放しだったと思いますが、現在は塗装されているため、 少し穏やかなイメージになっているのも一因かもしれません。 内部はトップライトから光が入り、内側が赤く塗られた天蓋が吊られているのが すごいインパクトです。 '23.12.19 |
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1971 | 宮崎県総合博物館 Miyazaki Prefectural Museum of Nature and History |
坂倉準三/坂倉建築研究所 宮崎県宮崎市 Junzo Sakakura/Sakakura Associates/Miyazaki |
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宮崎神宮の森の中に建つ総合博物館であり、 広場に面して県民文化ホールと対峙するように建っています。 外観は落ち着いたタイル張りで、ピロティに設けられた大階段を通ってアプローチします。 展示は、自然史、歴史、民族の三つの展示室があり、ジオラマなどを使っていて 小学生の遠足にはもってこいの内容でした(笑)。 竣工当初は美術部門もあったようですが、平成7年に県立美術館がオープンしたため、 平成10年に行ったリニューアル後は美術部門が無くなっています。 '05.5.26 |
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1974 | 宮崎県総合青少年センター ・青島少年自然の家 Miyazaki Prefectural Comprehensive Youth Center |
坂倉準三/坂倉建築研究所 宮崎県宮崎市 Junzo Sakakura/Sakakura Associates/Miyazaki |
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宮崎県総合運動公園内につくられた青少年のための宿泊研修施設である。 池(海?)に浮かぶ船をイメージした建物となっており、水上のブリッジを渡ってアプローチします。 坂倉事務所は野外活動センターなど同種施設を多く設計しており、 どれも魅力的な建物となっていますが、ここは秘密基地っぽくて特にいいです。 建築雑誌などでは水に浮かぶイメージの写真が多いので、てっきり水に囲まれた 建物だと思っていたのですが、実は南側は陸地だったのでびっくりしました。 '13.10.13 |
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2008 | 都城の住宅 House with Four Legs |
末廣香織+末廣宣子/NKSアーキテクツ 宮崎県 Kaoru Suehiro+Noriko Suehiro/NKS architects/Miyazaki |
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宮崎県の郊外都市に建てられた専用住宅である。 屋根と壁が連続する形態と、4つのコアによって形成された外観は 4本足の生き物のように見えます。 壁面の奥に下がった位置に開口部が見えていて、閉じられた空間なのかと 思わせるのですが、開口部の高さは抑えられているものの、中央のリビングは 吹き抜けもあり、かなり開放的になっているようです。 知らなかったのですが、この地域は風雨が激しいらしく、見学に行ったときも かなりの雨が降っていました。 '12.1.30 |
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2012 | ガーデンテラス宮崎 Garden Terrace Miyazaki |
隈研吾建築都市設計事務所 宮崎県宮崎市 Kengo Kuma & Associates/Miyazaki |
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宮崎駅の北東、駅から徒歩5分程度の工場跡地に建てられたホテルである。 繁華街は駅の西側なので、東側は駐車場や低層の民家などが並んでいるのですが、 そこに突然高級ホテルが現れるので、ものすごく異次元な印象を受けます。 ただ、周囲の低層建物を意識した2階建ての建物になっています。 平面としては、ロの字の中庭を囲い込むプランとなっていて、中庭にはガラス張りの チャペルが設けられています。 隈建築に多用されている竹がここでも見られ、敷地境界や建物の内外壁、 中庭などに使われています。 ただ、高級ホテルなので泊まれないし、レストランも高いので、内部見学はできませんでした。。 '16.7.15 |
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鹿児島 | 1978 | 岩崎美術館・岩崎工芸館 Iwasaki Art Museum ・Iwasaki Craft Museum |
槇文彦/槇総合計画事務所 鹿児島県指宿市 Fumihiko Maki/Maki and Associates/Kagoshima |
鹿児島県の観光地、指宿に建設した私設美術館である。 1978年に美術館が建設され、1987年に工芸館が増築されました。 鹿児島の富豪、岩崎氏が整備した指宿観光ホテルの敷地内に建設した美術館で、 自ら蒐集した美術品を展示しています。 少し離れた位置に軸線をずらして二つの建物が配置されていますが、 地下通路で接続されています。 同じ設計者なのでデザインの統一がみられますが、 二棟の建物の建設時期に約10年の差があるので変化も見られます。 美術館はRCの箱と十字の鉄骨、ガラスの箱によるトップライト等の特徴が見られますが、 工芸館はヴォールト屋根などの曲線が使われるようになっています。 九州のほぼ南端でアクセスしにくいですが、見る価値有りです! '24.2.2 |
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1994 | 鹿児島大学稲盛会館 Inamori Auditorium |
安藤忠雄建築研究所 鹿児島県鹿児島市 Tadao Ando Architect & Associates/Kagoshima |
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ついに行ってきました鹿児島大学!見てきました稲盛会館! 稲盛会館の「稲盛」とは京セラの会長である稲盛さんから取ったもので、 鹿児島大学出身である稲盛さんがこの建物を寄付されたそうです。 安藤氏が提唱し続けていた球形ホールがこの建物で実現されています。 そして球体が建物から一部飛び出すように設計されたファサードが特徴的でした。 ホワイエ空間も彼が得意とするスロープがふんだんに使われた吹抜けの快適なものでした。 '02.8.19 |
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霧島国際音楽ホール Kirishima International Concert Hall |
槇文彦/槇総合計画事務所 鹿児島県牧園町 Fumihiko Maki/Maki and Associates/Kagoshima |
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通称「みやまコンセール」と呼ばれる音楽ホールである。 霧島の山に囲まれた自然の中にたたずむようにたっています。 少し不恰好に見える外観もなかなか味があるように感じました。 いつも思うのですが、槇氏の建物は周りのランドスケープがすごく良く、 この建物も自然をうまく生かしたアプローチなどが考えられていてよかったです。 夕方に行ったら、見学時間を過ぎていたにもかかわらず、 たまたま入口を閉めるのを係の人が忘れていたために中を見せてもらえました。 ラッキーでした。そして時間外に中を見させてもらってありがとうございました。 '02.9.25 |
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1995 | ホテル京セラ |
黒川紀章建築都市設計事務所 鹿児島県隼人町 Kisho Kurokawa architect & associates/Kagoshima |
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鹿児島空港に近い隼人町につくられたホテルである。 付近に京セラ関係の施設(工場や事務所等)がたくさんあります。 楕円形のシンプルな外観ですが、円弧部分をカットしてガラスのカーテンウォールで覆っています。 カーテンウォールの内部は高さ60mの大アトリウムになっており、 中央に三角錘形の教会が配置されています。 2001年には隣にアネックスが増築され、デッキによって行き来が出来るようになっています。 そのデッキ部分は現代建築に不釣合いとも思える縄文遺跡ミュージアムになっていました。 いつも思うのですが、これほど大きなホテルをつくってお客さんは来るのでしょうか? '02.12.11 |
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1999 | 霧島アートホール | 早川邦彦建築研究室 鹿児島県栗野町 |
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霧島の西部、栗野岳の中腹につくられた芸術施設「霧島アートの森」、 その核施設としてつくられたのがこの「霧島アートホール」である。 「霧島アートの森」は霧島の自然を満喫しながら、野外彫刻を楽しむことが 出来る施設であり、「箱根彫刻の森」などとよく似た施設である。 建物は面取りした直方体のチューブがぼてっと芝生の上に置かれたもので 外観はメタリックで宇宙船のような雰囲気を出していますが、あんまりいけてません。 ただ、内部は白を基調にした快適な空間で気持ちが良かったです。 エントランスを入ったすぐにあるトイレ(男)は小便器のある壁が透明でダクトなどが 見えているのは面白かったです。 '03.5.30 |
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鹿児島カテドラル ザビエル記念聖堂 St. Francis Xivier Memorial Church, Cathedral of Kagoshima |
坂倉準三/坂倉建築研究所 鹿児島県鹿児島市 Junzo Sakakura/Sakakura Associates/Kagoshima |
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日本にキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルが最初に上陸した地、鹿児島に つくられた旧教会の建て替えである。 中央に象徴的な鐘楼を設け、旧教会を意識してか外壁は木のようなRCになっています。 ハイサイドライトは色ガラスにパンチングメタルを重ねており、内部に降り注ぐ光が 時間や季節によって複雑に変化するように設計されています。 教会は都会の喧噪を忘れさせる静謐な空間ですが、ここも光の効果によって その印象をより強めることに成功していました。 '05.11.7 |
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2001 | mci |
有馬裕之+Urban Fourth 鹿児島県鹿児島市 |
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鹿児島市の中心部より少し離れた場所に建つ病院である。 たしか産婦人科だったと思いますので、僕は容易に近づくことができません(笑) 設計は最近の僕の注目度No.1である有馬氏です。 この人の設計は妹島さんの作品とビジュアル的には似ているような気がします。 有馬氏は別に妹島事務所出身じゃなく大手ゼネコン出身の人ですが。。 この建物はアルミやガラス、木といったパネルを複雑に並べることによって おもしろい外観をつくりだしています。 入口前に均等に並べられた白いポールもデザイン上有効に働いていました。 '03.2.24 |