滋賀の建築
Architecture in Shiga
年 | 作品 | データ |
1937 | 豊郷町立豊郷小学校 Toyosato Elementary School |
ウィリアム・メレル・ヴォーリズ/ヴォーリズ建築事務所 滋賀県豊郷町 William Merrell Vories/Shiga |
新校舎建設にかかる解体の問題が大きく取りざたされた旧豊郷小学校である。 当時は老朽化と耐震性によって解体されそうになっていましたが、現在は耐震改修も 終了し、美しくなって、図書館やギャラリー、観光案内所などが入る施設に生まれ変わりました。 3階まである車寄せの付いた中央部から左右に羽を広げたような平面になっており、 両端部は折れて講堂と図書館(現在は記念館)につながっています。 有名な階段手すり部のウサギとカメの像は階段を上っていくと物語が進んでいくという 構成になっていて、ちゃんとウサギは途中で居眠りしています。 最近はアニメ「けいおん」で主人公達が通う高校のモデルとなったため、 ファンの聖地となっています。僕が見学に行った時もヴォーリズ建築見学をしている人は 全然いなくて、「けいおん」の部室を再現した部屋を見に来ている人ばかりでした。 '10.6.13 |
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1965 | 大津柳が崎浄水場 Otsu Yanagasaki Filtration Plant |
川崎清/京大川崎研究室 滋賀県大津市 Kiyoshi Kawasaki/Shiga |
琵琶湖の西岸につくられた大津市の浄水場施設である。 浄水場なので敷地内に入ることは出来ませんが、すぐ横の駐車場からよく見えます。 2階建ての建物は半分がポンプ室で、残りが電気室や事務室となっています。 十字型断面を持つ6本の柱によって屋根スラブは支えられているため、 壁は構造体ではなく、壁の上部をガラス面とすることで屋根の浮遊感を表現しています。 この建物はあまり紹介されていないですが、隠れた名建築だと思います。 '08.5.5 |
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1972 | 滋賀県希望が丘文化公園 青年の城 |
都市科学研究所(中島龍彦) 滋賀県竜王町 |
琵琶湖湖東の文化公園内につくられた青少年育成のための宿泊・研修施設である。 建物にインパクトを与える「青年の塔」は円筒状のタワーで、周囲にカプセルが 片持ちで取り付けられたトウモロコシのような外観が特徴的・・・だったはずなんですが この間見学に行ったら撤去されてました。。 施設の人に聞いたらカプセルの老朽化が進んでいたことと 改修に多大な費用がかかることから平成18年4月には撤去されていたそうです。 今は円筒部分が不格好に残された無惨な姿になっています。 しかし、塔が撤去されてもこの建物は非常に魅力的で、トンネルのような入口を入ると 大空間が広がり、なぜか巨大なダビデ像のレプリカが置いてあります。 そして未来的な設備施設や照明などが興味をそそる空間になっています。 裏側の庭から見る外観もロボット的で素晴らしく、外部螺旋階段のある端部なんか かっこよすぎ!! '06.7.20 |
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1976 | 西武大津 ショッピングセンター Seibu Otsu Shopping Center |
菊竹清訓建築設計事務所 滋賀県大津市 Kiyonori Kikutake/Kikutake Architects/Shiga |
琵琶湖からも近いエリアにつくられた百貨店である。 同じく菊竹さんが設計した「パサディナハイツ」は段状住居ですが、 こちらは段状商業施設となっています。 段状にテラスを配することで、外部からの直接アプローチや緑化を図ることを 可能としています。 それに伴って外部階段が必要となるのですが、あえてデザインとして目立たせて いるのが面白いです。招き猫の手がいっぱい並んでいるようで好きです(笑) '13.2.9 (追記)2020年8月31日に閉店し、現在解体中です。。 '21.3.5 |
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1980 | NEG大津工場厚生施設 |
磯崎新アトリエ 滋賀県大津市 |
食堂、体育館、医務室などを内包した施設で、工場に隣接してたっている。 一見したところただの工場の付随施設としか思えないが 外観の濃淡2色のベージュのストライプが特徴的である。 '99.9.2 | ||
1983 | 京都信用金庫大津支店 Kyoto Shinkin Bank Otsu Branch |
菊竹清訓建築設計事務所 滋賀県大津市 Kiyonori Kikutake/Kikutake Architects/Shiga |
滋賀県浜大津の細長い敷地につくられた信用金庫の支店である。 元々は滋賀支店という名称で滋賀エリアの拠点施設としてつくられたのですが、 現在は大津支店に変わっていて、滋賀支店はもう少し東に行った場所につくられています。 1980年代の京都信用金庫シリーズの特徴であるアルミパネルの外壁がここでも使われています。 北端に設けられた階段室と本体建物を最上階でつないで、その下をパブリックスペースに するというダイナミックなデザインとなっています。 建物周りやアプローチなども丁寧に設計されている印象を受けました。 '13.4.14 (追記)2020年に営業を終了し解体されました。 そこそこ近い距離にあった「西武大津ショッピングセンター」の解体は かなり話題になったのですが、こちらはひっそりと解体されてしまいました。 '22.1.15 |
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1984 | びわこ湖北寮 | 白井晟一研究所 滋賀県 |
琵琶湖の最北端の湖に面して建てられた会社社員の保養施設である。 敷地は傾斜地で琵琶湖を望む最高のロケーションに立っていて、 建物は三方へと伸びていく平面プランになっています。 壁面が丸みを帯びており、屋根にも丸みを持たせているため優しい外観となっていました。 驚いたのは外壁なんですが、下部の荒い石積みはともかく、上部のタイル貼りが 鮮やかな水色になっています。今まで見た白井建築にはない色遣いだったので 正直「白井建築なの?」と思ってしまいました。 よく考えたら白井さんが亡くなったのが1983年で、この建物の竣工はその翌年なので どこまで白井さんが関わっていたのか微妙というところでしょうか。。 '06.12.10 |
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1985 | まる中本社ビル Marunaka Head Office Building |
毛綱毅曠建築事務所 滋賀県長浜市 Kiko Mozuna Architects & Associates/Shiga |
琵琶湖にほど近い場所に立地する会社の本社ビルである。 ぱっと見ると新興宗教の施設かと思ったのですが、これでも会社だそうです。 毛綱さんのデザインはもっとカラフルかメタリックなイメージだったのですが、 この建物は全体が白で統一されていて落ち着いています。 ただ、やはり意匠の細部は毛綱さんらしいものが見られます。 '02.9.2 (追記)2017年頃に解体され、現在は更地になっています。 '23.12.31 |
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1989 | 大津プリンスホテル | 丹下健三+都市・建築設計研究所 滋賀県大津市 |
琵琶湖の南端に建てられた超高層ホテルである。 半円型の高層棟はミラーガラスによる客室になっていて、 琵琶湖に向けて円弧状になっているためすべての部屋から湖が見える。 それに少しずれたかたちで大きな低層の半円がくっついていて その部分がパブリックスペースになっている。 見に行った時になにか会合が行われていたらしく 華やかな服装に身を包んだ人々が多くいて、僕は到底中に入れてくれそうもなかった。。 '99.9.1 | ||
夏川記念会館 Natsukawa Memorial Hall |
安藤忠雄建築研究所 滋賀県彦根市京町 Tadao Ando Architect & Associates/Shiga |
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多目的ホールを中心とした私立高校の教育文化施設である。 施設の1/3は地下に埋設している。 その中の空間をスロープが突き抜けており迷路性を持たせている。 基本的なスタンスは大手前女子大学アートセンターと類似しているが 屋上庭園を設けているところが多少違っているところである。 外観は単純であり、外からしか見られないのが残念である。 '00.1.23 (追記)久々に滋賀県に行ったのでここに寄ってみたら、たまたま管理人のおじさんがいて 特別に中を見せてくれました。螺旋階段を上って、3階の会議室や屋上庭園に行きました。 おじさんは「使い勝手の悪い建物」と言ってましたが、いいところでした。 '01.12.25 |
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1990 | ウッディパル「余呉」 森林文化交流センター Yogo Forestry Culture Center |
渡辺豊和建築工房 滋賀県余呉町 Toyokazu Watanabe Architecture Studio/Shiga |
滋賀県の北部である余呉町につくられたスポーツ研修施設の中心施設である。 道路から奥まった場所に建物をつくっているために道路からはアプローチの通路しか 見えず、通路を奥に進むと丘の上に不思議な形態の細長い建物が現れます。 渡辺氏は基地をイメージして設計されたそうですが、僕には裏側からの感じが 横たわった生物(ドームが頭で残りが胴体)という風に見えます。 側面から見ると複雑な木造のバットレスがなかなか良い感じなのですが、 ドーム部分を見ると非常にバカっぽく見えてしまいます。 なんでドームに花びらみたいな形態が周りに付いてるんでしょう。。 ちなみに余呉といえば天女の羽衣伝説が有名だということで、 吹き抜けの食堂の上部に天女の彫刻が配置されているそうです。 景観に配慮して奥まった場所に建物を配置するのはすばらしいことだと思うのですが、 春先に行ったら丘の斜面に蛇がたくさんいてびっくりしてしまいました。。 '04.7.3 |
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LINKS |
高松伸建築設計事務所 滋賀県大津市におの浜 |
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丹下健三の大津プリンスホテルと向かい合うようにたっている商業建築である。 大津プリンスホテルを見に行った時に偶然見つけました。 高松の作品はわかりやすいのですぐ気がつきました。 そして入ってびっくりしました。 まるでなんかの基地のような機械的空間が広がっていました。 真ん中が吹き抜けの空間になっていてそれを囲むように廊下と部屋が配置されている。 もともとはいろんな事務所などが入っていたのかもしれませんが、 現在はこの建物の所有会社とFM滋賀が入っているだけであとはすべて空いていました。 これはかなり失敗建築の部類に入るのではないでしょうか。。 '99.10.24 (追記)Hiraiさんの情報により1990年竣工ということが分かりました。ありがとうございます。 '05.4.28 |
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1992 | さざなみホール Sazanami Hall |
黒川紀章建築都市設計事務所 滋賀県中主町 Kisho Kurokawa Architects and Associates/Siga |
滋賀県にある中主町の町民ホールである。 外側をロビーやホワイエが取り囲んでおり、 あいだに中庭を挟んで真ん中に貝のような形をしたホールがある。 ロビーなどはガラスをよく使っていて開放感にあふれている。 すぐ横に老人介護施設のようなものもあり、その施設も同様に彼の作品であろう。 '99.10.13 | ||
1994 | MIHO MUSEUM |
I.M.ペイ 滋賀県甲賀郡信楽町 |
ルーブル美術館にピラミッドをつくった建築家I.M.ペイによる美術館。 彼の長年の夢であった桃源郷のような設計だそうである。 美術館につくと、まずレストハウスで入場券を買い、電気自動車か徒歩で トンネルをくぐる。そうして美術館に到着するようになっている。 建物の約80%は埋められており景観を損なわないようになっている。 消防法の関係で天井のガラスフレームは木に見えるようなアルミの新素材を使って出来ている。 光の使い方がとてもうまく、自然光による展示品の見せ方も 照明による見せ方も一つ一つ考えられているようであった。 宗教団体によって建てられた美術館であり、敷地の近くにそういった建物がある。 そして美術館のガラスから外の自然とその建物が見えるよう設計されている。 その建物の横に見える塔もペイが設計したらしい。 そしてその塔は「ばち」をイメージしてつくったものだそうだ。 '99.9.20 | ||
Cyclestation 米原 Cyclestation M |
遠藤秀平建築研究所 滋賀県米原市 Shuhei Endo Architect Institute/Shiga |
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JR米原駅の西口につくられた自転車駐輪場です。 おそらく遠藤さんが初めてコルゲート鋼板を使った作品だと思われます。 一枚のコルゲートをカーブさせて壁と屋根が一体的な空間をつくり出し、 そこに柱とスラブ、そして緩やかなスロープを設けています。 小さな建物ですが存在感は抜群で、ローコストな建物だと思いますが、 実際のところ自転車を置ける台数は普通の駐輪場と比べてどんなもんなんでしょう。 '06.10.26 |
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1995 | かわらミュージアム |
出江寛 /出江建築事務所 滋賀県近江八幡市 |
滋賀県近江八幡市にある歴史的町並みの中につくられた瓦の博物館です。 近江八幡市は「近江瓦」という瓦の名産地のためにこれがつくられました。 すこしまえに奈良で「現代建築家展」というのがやっていて出江寛の作品で この作品にとても興味を持って一度行きたいと思っていたので行って来ました。 表玄関に向かう道が瓦で舗装されているのはとてもおもしろい! 中庭にあるしだれ桜もきれいに咲いていてとても良かった。 | ||
觀峯館 |
Team Zoo いるか設計集団 滋賀県神崎郡五個荘町 |
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滋賀県にある中国文化を伝える博物館である。 建物も中国風?につくられている。 滋賀県と中国のつながりはあるのだろうか?と思ったがきっと姉妹都市かなんかがあるのだろう。。 しかし、この建物のセンスははっきり言ってやばいです。 やたらと平屋に近い建物がたくさん並んでいるかと思うと、5階建て程度の塔?のようなものもある。 入ってすぐの喫茶室は一段下がっていてそこに座ると外の綺麗な庭が見えるのですが そこに行かないと建物の庇によって遮られてしまい最悪である。。 しかも喫茶室は営業してなかったのでどうしようもなかった。。 内部の細部はとてもおもしろい造りをしていていいのですが、第一印象である外観が。。 置いてあるものもすべて中国かと思ったら、最後の部屋はなぜかアフリカの像などが置いてある。。 '00.1.2 | ||
滋賀県立大学体育館 Gymnasium, The University of Shiga Prefecture |
長谷川逸子・建築計画工房 滋賀県彦根市 Itsuko Hasegawa Atelier/Shiga |
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内井昭蔵さんがマスターアーキテクトとして多くの建築家が参加した滋賀県立大学内に つくられた体育館です。 岡の上にぼてっと置かれた楕円形の断面を持つ円筒型の建物である。 円筒の底面部分がガラスになっていて光をうまく採り入れられるように設計されています。 球場側にまわると体育館から2本の建物が伸びており、それが部室になっていました。 体育館という大きな建物にもかかわらず外観がシンプルすぎて逆に抵抗を感じてしまいました。 '03.3.18 |
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1996 | 滋賀県立大学環境科学部 School of Environmental Science, The University of Shiga Prefecture |
大江匡/PLANTEC 滋賀県彦根市 Tadasu Ohe/Plantec Architects/Shiga |
内井昭蔵さんがマスターアーキテクトとして参画し、1995年に開校した新設大学の校舎である。 各ブロックを別の建築家が設計しており、大江さんはBブロックを設計しています。 このブロックは中心に歩廊を設け、そこから枝葉のように校舎がつながるという プランになっています。 この歩廊や建物内外に見られる傾いた柱が連続する姿は特徴的で、この大学内の建物で 最もインパクトのある建物だと思います。ちょっとやりすぎの感もありますが。。 開放的な吹き抜けの学生ホールや談話室は心地よさそうな羨ましい空間になっていました。 '08.9.21 |
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滋賀県立大学工学部 School of Engineering, The University of Shiga Prefecture |
長谷川逸子・建築計画工房 滋賀県彦根市 Itsuko Hasegawa Atelier/Shiga |
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マスターアーキテクトに内井昭蔵さんを迎え、多くの建築家が参加した滋賀県立大学の 工学部校舎です。 切妻屋根の建物を雁行配置し、二つの中庭を囲むようにブリッジを巡らせています。 黄色のタイルとRCの灰色によるストライプの外壁や瓦屋根といったデザインからは、 長谷川逸子建築らしさがあまり見受けられません。強いて言えば外部階段に「らしさ」が 見られますが。。 もしかすると大学全体の建物の調和からパンチングメタルなどは使えなかったのかも しれませんが、そのせいでおとなしい建築になってしまっている気がしました。。 '08.9.21 |
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1998 | 織田廣喜ミュージアム Daylight Museum |
安藤忠雄建築研究所 滋賀県蒲生郡日野町 Tadao Ando Architect & Associates/Shiga |
滋賀農業公園「ブルーメの丘」内にある織田廣喜の美術館である。 自然採光のみをつかった美術館であり、閉館時間は日没までである。 円弧状になった建物に絞った切り口から入ってくる光が内部を気持ちの良い空間にしている。 日の出ている間に外で絵を描き、 日が暮れると寝るという織田の生活をそのまま表現しようと試みている。 '99.9.12 (追記)yumeyaさんからの情報により2005年11月27日で閉館してしまったことが分かりました。 いい美術館だったのに残念です。。 '06.4.12 (追記2)Oさんからの情報で、2007年5月に「ブルーメの丘美術館」として再オープンしていたことが わかりました。再活用されてよかったです。 '08.4.24 | ||
浜大津アーカス(琵琶湖ホテル ・アミューズメント館) |
基本構想・デザイン監修:シーザー・ペリ&アソシエイツ 設計:竹中工務店 滋賀県大津市 |
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琵琶湖のほとりにつくられた複合型アミューズメント施設である。 映画館、ボーリング、カラオケ、レストラン、そしてホテルが入っています。 ホテルは外壁が緑や青のタイル張りなのはいまいちな印象を受けました。 ほとんどの開口部が円形なのは湖に近いということで潜水艦をイメージしたのでしょうか。 ホールの開放感にくらべて宿泊部は閉鎖感を覚えた。 ホテル内にある教会は湖に向かった全面ガラス張りがすごくよかったです。 アミューズメント館は開放的なホールや湖に向かって開かれたレストランなど 気持ちの良い空間でした。 この施設から続く湖際の広場も気持ちよかったです。 '01.3.28 |
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2000 | Rooftecture びわ Rooftecture B |
遠藤秀平建築研究所 滋賀県びわ町 Shuhei Endo Architect Institute/Shiga |
びわ町につくられた産地形成促進施設である。 要するにびわ町の特産品を販売する小さな道の駅のようなものです。 遠藤氏の得意とするコルゲート鋼板を使った円筒を4分の1に切った形の施設である。 小規模な施設であるが、なかなか面白いデザインです。 ただ、客を呼ぶ必要のある施設でこのデザインはあまり開放的でない感じがしました。 琵琶湖にも程近い幹線道路沿いにあるにもかかわらず、のどかな場所でした。 お客さんが入っているようにも見受けられなかったのですが。。 '02.6.19 |
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2002 | Slowtecture 醒井 (醒井水の宿駅) Slowtecture S |
遠藤秀平建築研究所 滋賀県米原町 Shuhei Endo Architect Institute/Shiga |
湧水で有名な米原町醒井につくられた道の駅である。 駅前に併設してつくられており、これを計画するときに駅もリニューアルしたようです。 湧水でまちおこしをしようと計画しているため、湧水でつくられたコーヒーを飲めたり 展示ゾーンも設けられています。 所々に湧水の水飲み場もつくられていて楽しいですが、 それを飲んだ後に僕のおなかの調子は悪かったです(笑) 建物は得意のコルゲートを使用した外観、枕木を再利用したテラスなどいい感じです。 コルゲートの外壁を反らせて開口部をつくっているのがよかったです。 自転車置き場のデザインも好きです。 遠藤さん設計の大きな規模の建物をはじめて見ましたが、良かったです。 '02.12.10 |
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Springtecture びわ Springtecture B |
遠藤秀平建築研究所 滋賀県長浜市 Shuhei Endo Architect Institute/Shiga |
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長浜市(旧びわ町)につくられた住宅兼アトリエである。 古い街並みが続く細い道を進むと突然現れるコルゲートのインパクトはすごいです。 広々とした空き地に置かれたアスレチックのようにも見えます。 細長いコルゲートを曲げていくことで屋根になり壁になり、床にもなるという 「Springtecture」は、この建物以外にも多くの遠藤建築で使われていますが、 もっとも僕好みです。 '08.1.5 |
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琵琶湖の保養所 ――ON THE EDGE ON THE EDGE Rest House in Shiga |
大江匡/PLANTEC 滋賀県米原町 Tadasu Ohe/Plantec Architects/Shiga |
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米原町の琵琶湖沿岸に建てられた企業の保養所である。 交通量の多い道路沿いでもあるため、道路側は閉鎖的になっており、 湖に面して部屋が配置されています。 建物の平面は円を四角形で切り取った形(パックマンのような形)になっていて 円弧部分が湖に向かって開口部を持つ部屋になっています。 建物が白で統一されていて、湖の青色に非常に映えていました。 建物エントランスには立て看板があり、「敷地内に社員以外立ち入り禁止」と 書いてありました。建築見学者の侵入が多いからでしょうか。。 '04.4.6 |
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2003 | TOKIMEKI |
高松伸建築設計事務所 滋賀県大津市 |
大津市の中心部、大津パルコの前につくられた商業施設である。 1階にはシューズショップ、2階以上にはレストランやヘアサロンなどが入っています。 鉄骨とガラスの建築で、角地に建っているのですが、建物も角の部分を切り取って 吹抜けのオープンな空間をつくっています。 ただ、2階のデッキや階段、EVなどがあることにより、 あまり開放的な空間になっていないのが非常に残念でした。 どうしてもこの建物が高松さんの設計だと信じたくないのは僕だけでしょうか。。 たとえ「LINKS」のテナントが全然入ってなくて失敗建築だと思われようとも 僕は高松さんはロボット建築を貫いてほしかったです。 ガラスの建築よりもメタリックな建築に戻ってくれないかなあ。。 '04.6.26 |
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Bubbletecture 米原 (米原町立米原幼稚園) Bubbletecture M |
遠藤秀平建築研究所 滋賀県米原町 Shuhei Endo Architect Institute/Shiga |
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遠藤さんが多くの建築を設計している米原町につくられた幼稚園である。 敷地の二辺に沿って園庭を囲むようにL字型に建物が配置されています。 建物は、大小あるいくつかの木造ドームが連結して一つの建物を構成しています。 遠藤さんはBubbletecture(バブルテクチャー)と名付けていますが、 確かにBubble(泡)がくっついている状態に建物の形態は似ています。 ドーム状にパネルを組み合わせたステンレスの鋼板が地面にまで伸びてきている姿は なんとなく亀の甲羅を思わせるユニークさがありました。 05.4.21 |
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2005 | Rooftecture オーラッシュ大津 Rooftecture O-O |
遠藤秀平建築研究所 滋賀県大津市 Shuhei Endo Architect Institute/Shiga |
国道沿いにつくられた輸入車販売店オーラッシュの大津店である。 左右に設けられた大きさの異なる三角形の壁の上部にワイヤーを架けて その上に鋼板の屋根を載せています。 そのため屋根が重みでたわんで曲面を描いているのがよく分かります。 この構造は「Halftecture 大阪城大手前」に近い手法です。 建物中央を奥の駐車場への車路が貫いていて、左右に展示室と整備室を設けています。 '07.2.26 |
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2006 | たいさんじ風花の丘 Agri-Community Center, Takashima City |
岡田哲史/千葉大学工学部+ 陶器浩一/滋賀県立大学環境科学部 滋賀県高島市 Satoshi Okada+Hirokazu Toki/Shiga |
琵琶湖の北西に位置する高島市につくられた公共施設である。 農家の交流や農産物の販売などを目的とした施設で、 のどかな田園風景の中に立っています。 建物は4つの湾曲する箱を分散して配置し、その間を屋根でつなぐことで つくり出されており、非常に特徴的な外観となっています。 これらの箱は構造体としての機能も持っているため、その間を開放的な 大空間とすることを可能にしています。 ここを見学に行った時、市の中心部からかなり山の方に入って行き、 こんな所にあるんだろうか?と思うような場所にあったのでびっくりしました。 '07.4.27 |
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2009 | ROOF HOUSE | 藤森照信+中谷弘志 滋賀県 Terunobu Fujimori+Hiroshi Nakatani/Shiga |
滋賀県に建つ個人住宅である。 広い敷地に建てられた平屋建ての建物は中央に中庭を配したプランとなっています。 外壁は藤森さんの建物ではおなじみの焼杉板貼りがここでも使われています。 外観を最も特徴づけているのが上部に伸びている9つの塔屋で、 茶室やロフトなどになっています。 「高過庵」や「茶室 徹」が建物の上に生えているといった感じです。 意外だったのは敷地を囲っている普通のメッシュフェンスだったことです。 自然素材を使うのだと思っていただけにちょっとイメージダウンです。。 '10.1.19 |
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2012 | Rooftecture P |
遠藤秀平建築研究所 滋賀県長浜市 Shuhei Endo Architect Institute/Shiga |
長浜市の少し細い路地にあるイタリアンレストランである。 カマボコ状のコルゲート屋根は、遠藤秀平さんのRooftectureシリーズとしては 最もシンプルな形態だと思います。 内部はカウンターと4つのテーブルがある小さな空間ですが、 美味しいパスタを食べられてとても満足しました。 カウンターの緑色が空間に彩りを与えていて素晴らしかったです。 '17.9.20 |
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ボートの家 House of Boat |
手塚貴晴+手塚由比/手塚建築研究所、 大野博史/オーノJAPAN 滋賀県 Takaharu+Yui Tezuka/Tezuka Architects、Hirofumi Ohno/Ohno Japan/Siga |
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琵琶湖に面した敷地に建てられた週末住宅である。 すぐ目の前が湖という素晴らしい立地を最大限に活かすため、 1階はピロティ状にし、生活空間を2階に設け、湖側の壁は 全開できるガラス面として、リビングから湖を眺めることができるプランとしています。 周囲にデッキを巡らせ、屋外階段から屋上へアプローチすると 船の看板にいるかのような空間がつくられています。 '6.11 |
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2014 | 草屋根 Grass Roof |
藤森照信+中谷弘志 滋賀県近江八幡市 Terunobu Fujimori+Hiroshi Nakatani/Shiga |
バームクーヘンのクラブハリエが有名な「たねや」グループの施設である 「ラ・コリーナ近江八幡」につくられたメインの店舗です。 1階は和・洋菓子の店舗で、たねやの全ての商品が売られており、 2階が焼きたてのバームクーヘンを食べられるカフェとなっています。 シバで緑化された大屋根で覆われていて、そこから飛び出した銅板による ドーマー窓がメルヘンな印象をアップさせていました。 内部の白漆喰の壁には炭片が埋め込まれているんですが、アリがいっぱい 張り付いてるみたいでちょっと怖いです(笑) 見学したときは季節的にシバが茶色だったので、次回は春か夏ぐらいに訪れたいです。 '16.6.5 |
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彦根の住居 House in Hikone |
タトアーキテクツ/島田陽建築設計事務所 滋賀県 Tato Architects/Yo Shimada/Shiga |
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滋賀県の宅地整備が行われたが、まだ住宅が建ち並んでいないエリアに 建てられた専用住宅である。 長方形の敷地に対して斜めに薬のカプセル錠のような平面の建物を配置しています。 外壁には同じ大きさの小さな窓を規則正しく並べ、正面性をなくした立面となっています。 片方の曲面壁の内側は内庭になっていて、窓型にくりぬかれた壁により 適度に開かれたプライベートな外部空間をつくり出しています。 '17.1.25 |
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2018 | 守山市立図書館 Moriyama City Library |
隈研吾建築都市設計事務所 滋賀県守山市 Kengo Kuma & Associates/Shiga |
滋賀県内で最も古い公立図書館の改築プロジェクトである。 老朽化や閲覧スペース不足を解消するため改築されました。 小さなボリュームを少しずつずらしながら組み合わせて建物が構成されています。 「本の森」と名付けられているだけあって、 内装にはふんだんに県産材が用いられています。 また、河川の横が敷地ということで、河川敷との連続性を意識した プランとなっていました。 入ってすぐのところにブックカフェがあるのですが、守山の有名な我東ロールケーキが 食べられて、味も空間も素晴らしかったです。 '21.10.4 |
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2019 | 多賀町中央公民館 多賀結いの森 Taga Community Center |
大西麻貴+百田有希/o+h 滋賀県多賀町 onishimaki+hyakudayuki/o+h/Shiga |
琵琶湖東側の多賀町につくられた公民館である。 町産材を多用した木造平屋の建物で、小さな建物の集合体のように 片流れ屋根がさまざまな方向に掛かっています。 平面的には大小さまざまな部屋を雁行配置し、中庭を取り込んだり 廊下とも部屋とも呼べる場所をつくったりと面白い空間になっています。 コンセプトがこれまで公民館に関わったことのない人も立ち寄れる場所に するということで、僕のような見学者でも心置きなく立ち寄れました。 '24.1.18 |