海外の建築

国名 作品 データ
オーストリア 1910 ロースハウス
アドルフ・ロース オーストリア ウイーン
ミヒャエル広場に建つアドルフ・ロースの代表作である。
1、2階の店舗部分には大理石が張られていて、3階以上の住居部分は白い壁面に
小さな窓が規則的に並んでいます。
建てられた当時は、装飾を排除した建物デザインが王宮など歴史的な建物が建ち並ぶ
ミヒャエル広場にそぐわないとして問題になったそうです。
現在はこの建物はミヒャエル広場になくてはならない存在となり、
建築の歴史的にみてもモダニズム建築の先駆と考えられる重要な建物となっています。
今見たら結構装飾があるように見えますが竣工当時はすごいインパクトだったんでしょうね。
'07.11.18
1965 レッティ蝋燭店
Retti Candle Shop
ハンス・ホライン オーストリア ウイーン
Hans Hollein/Austria
古いウィーンの街並みにはめ込まれた小さな店舗である。
元々は蝋燭店でしたが、現在は宝石店になっています。
ウィーンの代表的な建築である「ハースハウス」を手がけたホラインの処女作である。
アルミパネルをT字型にくり抜いてあり、そこがドアと採光窓とエアコンになっています。
このT字型はとある地方の蝋燭の形をモチーフにしているそうですが、
詳しくは忘れてしまいました(笑)
宝石店であるために汚い身なりの僕は中に入れませんでした。。 '04.2.27
1967 ブティック・クリスタ・メテク
Christa Metek Boutique
ハンス・ホライン オーストリア ウィーン
Hans Hollein/Austria
ウィーンの中心部に点在するホライン初期作品のひとつである。
「a」の文字にくり抜かれた開口部に「9」の文字の赤いラインを入れています。
「レッティ蝋燭店」と同様のアルミファサードですが、レッティがやや厚みを感じさせる
デザインなのに対し、こちらは薄さやスッキリした表情を見せています。
ちなみにブティックということでどんなものが売っているのかと覗いてみたのですが、
ちょっと日本人の感性とは合わないものが飾られていました。。 '07.1.3
1972 シュリン宝石店T
Schullin Jewelry Shop I

ハンス・ホライン オーストリア ウイーン
Hans Hollein/Austria
ウイーンの中心部、グラーベン通りにある宝石店である。
すぐ近くにホラインが設計した「シュリン宝石店U」(1981)もあります。
Tは現在も宝石店のようですが、シュリンではないようです。
高級感ただよう大理石のファサードに亀裂が入ったデザインで、
いかにも宝石店というイメージを受けます。
亀裂といえば鈴木エドワードさん設計の「ウェッジ」という建物を思い出しましたが、
シュリンを見ているとウェッジがすごくしょぼく感じてしまいます。。 '04.10.25
1979 ウィーン中央銀行
ギュンター・ドメニク オーストリア ウイーン
ウイーンの中心部から少し外れた場所につくられた銀行である。
中心部から離れた場所なのでなんとなくのどかな感じを受けるのですが、
そこに突如怪獣のような建物が現れてかなりびっくりします。
ファサードはエントランス部分がゆがんで湾曲しており、かなり不気味ですが、
内部に入るとさらにすごいのが、壁に巨大な手が張り付いているところです。
これはドメニク自身の手をモデルにしてつくったものだそうですが、
リアルでこれまた不気味です。
ダクトなどもむき出しで壁に張り付いており、まるで血管のようです。
これまでいくつかの銀行建築を見てきましたが、これほどインパクトのあるものは
初めてでした。建築当初は近隣からの強い反対があったというのも頷ける建物でした。
ただ、外観側面に垂れ下がっている赤い紐(?)のようなものは何でしょう?
'03.12.16
1982 シュリン宝石店U
Schullin Jewelry Shop II
ハンス・ホライン オーストリア ウイーン
Hans Hollein/Austria
ウィーンの中心部、コールマルクト通りに面してつくられた宝石店である。
シュリン宝石店Tの約10年後に再びホラインによってUが設計されました。
Tは大理石の黒によるファサードだったのですが、Uは漆喰の白という印象です。
シンメトリーなデザインもTとは違っています。
Tのすぐ近くにUがあるんですが、そんなに近くに宝石店を2店舗つくる
意味ってあったんだろうか、と疑問に思ってしまいました。 '15.2.9
1986 フンデルトヴァッサー・ハウス
Hundertwasser-Haus
フリーデンシュライヒ・フンデルトヴァッサー+ペーター・ペリカン
オーストリア ウイーン
Friedensreich Hundertwasser/Austria
日本でもかなりの人気があるフンデルトヴァッサーによる集合住宅である。
彼は建築家ではなく画家であり、彼の思想を建築家であるペリカンの力をかりて建築にしたものである。
外壁はカラフルに彩られ、タイルも所々に張り付けられていて、一目で面白さが実感できます。
また、直線がほとんど使われておらず、曲面やカーブした線から構成されています。
そして最も特徴的なのが植栽がかなりあるため、森の中の建物といった感じです。
集合住宅であるため内部はもちろん見られないのですが、
見学にきている人が山のようにいて観光名所になっているようでした。
あんなに毎日人が見学にきていて住んでいる人は落ち着かなくないのでしょうか。。 '03.11.13
1990 ハースハウス
Haas Haus
ハンス・ホライン オーストリア ウイーン
Hans Hollein/Austria
ウイーンで最も有名な場所であるシュテファン広場に立つ複合施設である。
ウイーンのシンボルであるシュテファン大聖堂と向き合うように立っています。
建築された当初は歴史的な広場にそぐわないとの意見もあったようですが、
現在は広場の顔のひとつになっていました。
やや不恰好に見える外観も、ガラスやメタリックを多用したデザインによって
高級感を感じさせるものになっています。
それから緑系の石材を使っていたのが僕にはとても心地よかったです。
施設内には高級店舗やオフィス、カフェなどが入っている様子でしたが、
僕が買えるようなものは当然ありませんでした。。 '03.10.27
1991 シュピッテラウ焼却場
Spittelau District Heating Plant
フリーデンシュライヒ・フンデルトヴァッサー オーストリア ウイーン
Friedensreich Hundertwasser/Austria
ウイーンの中心部から少し離れた場所につくられたゴミ焼却場である。
日本では迷惑施設という印象の強いゴミ焼却場が駅前にあるのはなんとなく不思議な感じです。
外観の改修をフンデルトヴァッサーが手掛けているのですが、大きな煙突に金色のドームが
設けられた姿は、新築で設計されたメルヘン建築のように見えます。
ただ、他の部分は普通のオフィスビルに血のような模様が加えられていたりしていて、
改修だということがよく分かります。
関西の人は知っていると思いますが、大阪の舞洲にあるゴミ処理場は同じ設計者による
2001年の建物です。 '15.9.6
1994 中央郵便本局
アドルフ・クリシャニッツ オーストリア ウイーン
オットー・ワーグナーの名作「ウイーン郵便貯金局」の近くに建つ郵便本局である。
もともと修道院だった建物を改修しており、ホールは元々中庭だった部分に
屋根を架けて光天井としています。
修道院時代からのアーチ型の列柱や微妙に薄暗い洞窟的な通路の部分と
新たに付加された現代的な部分がうまく融合しているところが魅力的でした。
光天井のホールはウイーン郵便貯金局の影響を感じさせますが、
そう考えながら見ていると意外と外観も似ているような気がしてきました。 '05.8.30
1997 ブレゲンツ美術館
Bregenz Art Museum
ピーター・ズントー オーストリア ブレゲンツ
Peter Zumthor/Austria
オーストリアの西端の街ブレゲンツにつくられた美術館である。
ドイツ、スイス、オーストリアの国境にあるボーデン湖に面して建てられています。
全面曇りガラスによる矩形の建物で、近づいてみると分かりますが、
小さなガラスパネルを少しずらして金具で止めています。
構造的にも面白くて、曇りガラスの内側にクリアガラスを設けたダブルスキンになっている
のですが、ガラス自体は建物本体とは別に鉄骨フレームで支えられています。
そして、建物本体はガラスの中にある3枚のRC壁だけでスラブを支えることにより
内部を無柱の大空間としています。
内部空間も曇りガラスを通して外光が柔らかく差しこんでいてとても快適でした。
地下にあるトイレに行ったら、トイレの横にガラスブロックを使った会議室があって
展示室とは少し違った空間が楽しめました。
美術館の前庭はオープンカフェになっているようですが、僕が見学に行った日は
小雨が降っていたため、椅子なども片づけられていて閑散としていたのが残念でした。。
'05.4.29
2000 ジェネラル・タワー
Generali Media Tower
ハンス・ホライン オーストリア ウイーン
Hans Hollein/Austria
ウイーンに数多くの建築をつくっているホラインがコンペに勝った作品である。
橋を渡ってすぐに見える角地に建っているため、
このエリアの顔となる、ランドスケープとしての役割を担っている建築だと思います。
建物は、ガラスのカーテンウォールであったり、タイルであったりと、
異なった外壁が複雑に重なり合って出来ていました。
また、低層部の斜めになったガラス部分は地上に空地をつくり出していました。
道路側からは見えませんが、裏側にはブリッジなんかもあってデザイン的に面白いようです。
'04.9.6
2003 City Tower
オルトナー&オルトナー オーストリア ウィーン
Ortner & Ortner/Austria
ウィーンの開発エリアにつくられたオフィスビルである。
建物はずらしながら積み重ねたようなダイナミックな形態となっており、
このエリアのランドマーク的な存在となっているようでした。
外壁は基本的には赤みを帯びた石の壁面となっていますが、最上部には
ガラスのキューブが載せられています。
エントランスを入ると、ガラスのトップライトから光が差し込む30m吹き抜けの
ホールになっているそうです。 '12.11.19
フランス 1931 サヴォア邸
Villa Savoye
ル・コルビジェ フランス ポワッシー
Le Corbusier/France
パリ郊外の都市、ポワッシーに建てられた週末住宅である。
コルビジェの代表作の一つであり、20世紀を代表する住宅でもあります。
このページで紹介する建築の2000作品目はこれにしようと決めていましたが、
ようやく2000作品到達し、紹介することができました。
ピロティ、屋上庭園、水平連続窓などコルビジェが提唱した近代建築の五原則全てが
この建物に凝縮されています。
とても広い敷地にぽつんと立っており、周りの緑も含めて非常に管理が行き届いていて美しいです。
内部は建物中央に設けられたスロープを進みながら、連続窓から見える自然や
差し込む光によって明るく照らされた室内を巡り、屋上庭園へと至ります。
小さな建物にも関わらずこれほど濃厚な空間は他にはありえないと思います。
駅からバスで行くのですが、降りるバス停を乗っている人に聞くと、みんなが誇らしげに
ここだよ、と教えてくれました。地元の人にとても愛されていることが分かって嬉しかったです。
'10.10.23
1932 スイス学生会館
ル・コルビジェ フランス パリ
Le Corbusier/France
広大な敷地の国際大学都市につくられた学生会館の一つである。
国際大学都市には世界中の国がそれぞれ出資してつくった学生会館が36あり、
留学生や研究者の寮として利用されています。
建物は、ピロティの上に持ち上げられた直方体がのった本体に、一つ頭出た階段室部分と
コルビジェの絵を壁面にしたサロンを持つ低層部がつながっています。
直線で構成された本体に対して、階段室部分や低層部は湾曲した壁になっています。
また、ピロティの柱は犬の骨をモチーフにして設計したそうで、そう考えながら見ると
なかなかユニークです。
部屋は1つを残してあとは改装されていて当初のままの部屋を見学することができます。
サロンの素晴らしい空間を堪能した後で見ると非常にシンプルで質素な感じですが。。
'05.6.26
1977 ポンピドゥー・センター
レンゾ・ピアノ+リチャード・ロジャース フランス パリ
図書館,美術館,デザイン・センター,音楽研究所,シネマテーク,
子供のアトリエ,シアター,コンサートホール,写真ギャラリーなど
を内包する総合芸術文化センターである。
改装中だったので中に入れなかったのが残念だった。
諸設備,空間システム,アクセス,通路などがすべて外部に
設けられているこの建物を、パリにつくったということはすごいと思った。
1985 ピカソ美術館
ロラン・シムネ フランス パリ
パリ市の豪邸「塩の館」を改装したピカソの美術館である。
バルセロナにあるピカソ美術館は初期の作品を展示していますが、
こっちはパリにピカソが移住してからの作品を展示されています。
ピカソ美術館の収蔵品は、ピカソが生涯手放そうとしなかった自身の作品を相続した妻や子たちに
フランス政府が作品による相続物納法を提案し、国に納められた作品です。
まず、地下の展示空間を見学し、その後1階を巡る導線になっていますが、
地下の荒削りなヴォールト天井に間接で照らす照明が仄暗く、洞窟のようで面白いです。
1階部分に見られる照明や最上階のトップライトなど光の使い方が非常にうまい建築だと思いました。
'05.1.24
1987 アラブ世界研究所
ジャン・ヌーヴェル+アーキテクチュア・スタジオ フランス パリ
Jean Nouvel/France
パリのサンルイ島の対岸にあるアラブ文化のための複合施設である。
博物館、図書館、劇場、展示場、レストランなどから成る地上10階、地下3階の建物である。
ジャン・ヌーベルがコンペを勝ち取ってつくられた建物で、彼を一躍有名にした作品である。
特徴的なのは南側ファサードに見られるダイヤフラムで、太陽光線の強さに従って開口を
自動でコントロールしているそうです。
このダイヤフラムはアラブを非常に感じさせるデザインになっていてこの施設にふさわしいと
思いました(故障が多いと聞きますが。。)
1988 フランス大蔵省新庁舎
Finance Ministry of France
ポール・シュメトフ&ボルハ・ユイドブロ フランス パリ
Paul Chemetov & Borja Huidobro/France
フランスが行った9つのグラン・プロジェの一つである。
セーヌ川のすぐそば、というかセーヌ川に飛び出して建てられています。
パリ東部再開発として、国鉄の貨物駅跡地につくられた長く巨大な建物です。
道路や鉄道をまたいでセーヌ川に足を突っ込んだ姿はダイナミックです。
長い建物は立面が単調になりがちですが、この建物は要所要所に
デザインのアクセントが効いていて面白かったです。 '14.10.1
1989 IRCAM
レンゾ・ピアノ フランス パリ
Renzo Piano Building Workshop/France
ポンピドー内の独立組織である音響学研究所である。通称「イルカム」と呼ばれています。
元々ポンピドーを建築した当初は、最大限の音響効果を確保するため、
ポンピドー横の地盤を掘って地下に作られ、地上にはガラスのルーフと
通気装置のみが地上に出ている状態でしたが、ピアノ設計による増築により
細長いタワーが地上に飛び出すようになりました。
隣の建物がレンガ造であるため、外壁に使われているテラコッタパネルをレンガに似通った
サイズや表面加工を施してまちなみに合うように設計されているそうです。
ポンピドーが完全にこれまでのまちなみを変えてしまったにもかかわらず
同じ設計者が付属施設でまちなみを配慮した設計をしているのはなかなか不思議な感じです。
'04.1.22
1992 ブールデル美術館
クリスチャン・ド・ポルザンパルク フランス パリ
フランスを代表する彫刻家であり、ロダンの助手でもあったアントワーヌ・ブールデルの美術館である。
モンパルナスの閑静な住宅街にあり、ブールデルのスタジオを改修したものです。
落ち着いた赤レンガによる外観は周囲に調和するよう設計されたと思われ、
美術館であるということをあまり感じさせません。
しかし、内部に入ると所々に設けられたトップライトから差し込む光とグレーの壁面による展示室に
彫刻が配置されていて非常に静謐な空間になっていました。
メインの大展示室は他の展示室よりもやや暖かみを感じさせる空間になっており
代表作「弓を引くヘラクレス」も展示されていて見ごたえ十分でした。 '04.11.19
グラン・テクラン
Grand Ecran
丹下健三+都市・建築設計研究所 フランス パリ
Kenzo Tange Associates/France
パリ南部、イタリー広場に面して建つ複合施設である。
「グラン・テクラン」という名称が表すように、大きなスクリーンを持つ映画館が入っていて、
それ以外にもオフィスやショッピングセンター、そして、気付きませんでしたがホテルもあるそうです。
広場に面する素晴らしい立地を活かしたタワーを持つランドマーク的な建築になっています。
トップライトを持つ巨大なアトリウムを内包しており、イベントが開かれていたこともあって
多くの人々で賑わっていました。
まさしく丹下さんらしいダイナミックな建築となっていました。 '11.12.13
1993 ルーブル美術館(近代化) I・M・ペイ  フランス パリ
美術館の近代化構想の根本的な部分は、中国系アメリカ人の建築家I・M・ペイによる。
ナポレオン広場の中央に大きなピラミッドを建設するというこのプロジェクトは、
1983年にエリゼ宮で公表されたが、当初から大きな論争を巻き起こした。
パリにきたんだから当然ルーブルに行こうということになった。
美術の収蔵もすごかったが、このピラミッドを通って地下に降りていくと大空間が
広がっていて、採光がとてもよくて気持ちがよかったことをよく覚えています。
(ピラミッドからはいるとかなり並ばなくてはならないので、地下のモールからの方が楽である)
リコラ・ヨーロッパ社工場・倉庫 ヘルツォーク&ド・ムーロン
フランス ミュールーズ・ブリュンスタット
Herzog & de Meuron/France
スイスのハーブ菓子メーカーであるリコラ社がフランスに建てた工場、倉庫である。
スイスにあるリコラ社の建物もヘルツォーク&ド・ムーロンが設計しています。
建物は60m×30mの長方形平面の建物に8mの大きな庇が2つの長辺側に
付いているというシンプルな普通の工場といった形態を持っています。
しかし、正面ファサード、庇の天、内壁に大きな木の葉がプリントされているということで
表層のデザインを得意とするH&deMの真骨頂が発揮されています。
これは写真家カール・ブロスフェルトが撮影したモノを半透明のポリカーボネイトに
シルクスクリーンでプリントしたものだそうです。
外光が透過することで無数の木の葉が浮かび上がる内部空間で働くってどんな感じでしょうか。
ちなみに見学者が多く、しかも無断で敷地に入ってくる人が多いらしく、
「敷地に入るな」と書いた看板が立ってました。。 '08.2.23
1994 アメリカン・センター
フランク・O・ゲーリー フランス パリ
Frank O Gehry/France
パリのセーヌ川沿いに建てられた複合施設である。
アメリカン・センターって何なのかと思ったら、パリに住むアメリカ人の社交場のようなもの
のようです。この建物は劇場や多目的ホール、図書館、レストラン、アパート等がありました。
「ありました」というのは、この建物は開館して19ヶ月で閉館してしまったそうで、
僕が見学に行ったときは、閉鎖されていただけでなく、大々的な工事中でした。
もしかしたら現在は別の用途に変更されて使用されているかも知れません。
建物は、川に向いた南側はゲーリーらしいうねうねした形態になっていますが、
道路側はまちなみを意識してだと思いますがおとなしい外観におさえています。
外壁のクリーム色も周囲の公園にうまく溶け込んでいました。 '04.9.27
オーベルカンプ通り113番地
フレデリック・ボレル フランス パリ
パリの11区、比較的新しい歓楽街に建つ郵便局と郵便局員住宅80戸の複合施設である。
道路側から見ると変形ロボ的な外観になっていて、下部のゲートをくぐると
道路面からは想像もつかない奥行きの空間に出会います。
間口20m、奥行き87mという細長い敷地の周囲に建物を配し、中央の地下レベルに庭園を
設けているのですが、その庭に白と黒の2本のタワーを立てていて、白の方は
細い柱1本で支えられているため、ものすごいインパクトです。
まるで巨大な棒アイスのようでした(笑) '07.11.7
1995 リヨン・クレジット・タワー
クリスチャン・ド・ポルザンパルク フランス リール
フランス北部のユーラリール開発の目玉の一つであるタワーです。
TGVの駅の上に建っており、鉄道をまたぐようにつくられています。
デザインも非常に面白く、ブーツの形をしています。
さらにリール市街を見渡せるように市街に向けた外壁を広くとるため、扁平形になっています。
一見すごく単純にみえるこの建物が、すごく緻密に計算された構造によって成り立っているという
ギャップが面白かったです。 '03.11.3
1997 ブランクーシ美術館
Atelier Brancusi
レンゾ・ピアノ フランス パリ
Renzo Piano Building Workshop/France
ルーマニア出身の偉大な彫刻家コンスタンティン・ブランクーシの美術館である。
フランスに寄贈された彼のアトリエがポンピドゥー・センターの前庭に再現されています。
小さな建物ですが、ハイサイドライトから差し込む柔らかい光がやさしい空間をつくり出していました。
アトリエを再現するために無造作に置かれた作品などを見ていると、
一般的な美術館で理路整然と置かれた作品を見るよりも美しいような気がしてきました。
ちなみに入場券はポンピドゥーと一緒になってるんですが、ここではチケットを売っておらず
ポンピドゥーで買ってこなくてはならないのが不便です。。 '08.12.20
スペイン 1883 サグラダ・ファミリア
Sagrada Familia
アントニ・ガウディ スペイン バルセロナ
Antoni Gaudi/Spain
日本でとてもメジャーな建築家アントニ・ガウディの代表作である。
1883年から着工しているにもかかわらず、未だに完成を見ない伝説的建物。
生前に完成された「御生誕の門」は見た瞬間に圧倒させられた。
所狭しと飾られたうねった植物や動物は、すごい躍動感を感じた。
上に行くにはかなりの長さの狭い螺旋階段を延々と上らなければならない。
時々バルコニーのようなところにでられるのだが、柵もないので今にも落ちそうになる。
一番上に行ったら日本人ばっかりだった。。。
1900 カサ・カルベット
Casa Calvet
アントニ・ガウディ スペイン バルセロナ
Antoni Gaudi/Spain
バルセロナの中心部、カタルーニャ広場からも近い場所に建っています。
ガウディの建物としては初期のものであり、代表作の「カサ・ミラ」や「グエル公園」
などの観光客が必ず訪れる建物とは違って、内部にも基本入れないことから
マイナーな感があります。
ファサードのデザインを見ても、カサ・ミラなどに比べておとなしめな印象を受けました。
壁面が波打ってないのですが、バルコニーなどに後の造形が見受けられました。 '13.9.9
1906 カサ・バトリョ
Casa Batllo

アントニ・ガウディ スペイン バルセロナ
Antoni Gaudi/Spain
1870年に建てられた建物をガウディが1906年に増改築を行ったものです。
1階が店舗、2階がバトリョ邸、3階以上が集合住宅として使われていたようです。
新築だったカサ・ミラと比べると増改築なのでファサードに平面的な部分もみられますが、
ベランダや低層部の開口の骨のような柱のデザイン、最上階の盛り上がりなど
ガウディ要素がちりばめられています。
2002年までは非公開だったこの建物も現在は公開されているので嬉しいのですが、
入場料が16.5ユーロ(2009年現在)とものすごく高いのはちょっとなんとかならないのかなあ。。
'09.5.23
1910 カサ・ミラ
Casa Mila
アントニ・ガウディ スペイン バルセロナ
Antoni Gaudi/Spain
ガウディの代表作の一つであり、バルセロナ中心部の角地に建っています。
「これぞガウディ!」と思わせる波打つ壁面に、生き物のような鉄のバルコニーの手すりが
張り付いていて、さらに屋上には煙突や換気塔などがニョキニョキと生えています。
6階建ての建物で、最上階がガウディに関する美術館になっています。
平面はふたつの中庭を持つ一つも直線のない設計になっていて、
これを見て感動した僕は学校の設計課題で真似をして無茶苦茶になりました(笑)
屋上の塔には十字架や聖母マリアのレリーフが付けられる予定だったそうですが
宇宙人のような現在のデザインで良かったと僕は思います。
この建物を見に行ってから既に10年以上経っているのですが、
当時撮影した写真が見つかったので紹介してみました。 '05.2.21
(追記)写真を新しいのに変えました。 '07.9.15
1914 グエル公園
Park Guell
アントニ・ガウディ スペイン バルセロナ
Antoni Gaudi/Spain
バルセロナを一望できる田園都市をつくろうとグエルがガウディに依頼
したのだが、実際は一区画しか売れなかったため中断された。
しかし、他に類をみないおとぎの国のような公園が残った。
今にもとろけそうな管理棟や蛇行しまくるベンチがすばらしい。
色とりどりのモザイクはきれいな石だけでなく空き瓶の底なども見られておもしろい。
地下水の守護神としてセラミックで作られたとかげ(?)がいいです。'99.8.31
1975 ウォールデン7
Walden 7
リカルド・ボフィル スペイン バルセロナ
Ricardo Bofill/Taller de Arquitectura/Spain
バルセロナ郊外に建てられた巨大な集合住宅であり、ボフィルの初期の代表作である。
のどかな郊外の風景に現れる異形の建物はものすごいインパクトです。
地域のランドマークとなっているらしく、建物のすぐ前にあるトラム駅の名称が
「ウォールデン」となっています。
赤茶色のタイルに覆われた外壁にボコボコとテラスが張り付き、
所々に巨大な空洞を設けた外観は、まるでレゴブロックでつくったみたいです。
内部は青や紫といった鮮やかな色のタイルが使われているそうで、
エントランス部にそれを見ることが出来ます。 '08.1.31
ジョアン・ミロ財団(ミロ美術館)
Joan Miro Foundation(Miro Museum)
ホセ・ルイ・セルト スペイン バルセロナ
Josep Lluis Sert/Spain
バルセロナ市街を望むモンジュイックの丘に建てられたジョアン・ミロの美術館である。
ミロの美術館機能だけでなく現代美術を紹介するための活動も行っている財団の施設でもあります。
連続して並ぶハイサイドライトが特徴的な外観をつくり出しており、内部空間もハイサイドライトなどの
開口部から入る光に満ちた明るい空間がミロの作品と調和していました。
平面プランは二つの中庭を囲んで部屋が配置されており、中庭からは素晴らしい景色を望むことが出来ます。
'12.5.17
1987 バック・デ・ローダ フェリペ2世橋
Bach de Roda - FelipeUBridge
サンティアゴ・カラトラヴァ スペイン バルセロナ
Santiago Calatrava/Spain
バルセロナの中心部から少し離れた場所につくられた橋である。
鉄道の線路によって分断されていた南北を結ぶためにつくられました。
中央に車道、それを挟むように広い歩道が設けられています。
カラトラヴァらしい流れるようなデザインがとても美しく、橋の設計を得意としているのがよくわかります。
橋を支える4つのアーチの外側2つが斜めになっていて、それが橋下の広場に
降りる階段へとつながっていくデザインがとてもよかったです。
真っ白だから仕方ないのかもしれませんが、落書きがすごく気になりました。。 '14.10.13
1990 タピエス美術館
Antoni Tapies Foundation
リュイス・ドメネク・イ・モンタネール(当初)
ロゼール・アマド&リュイス・ドメネク(改修)
Roser Amado & Lluis Domenech/Spain
スペインの現代芸術家であるアントニ・タピエスの美術館である。
元々は1880年にリュイス・ドメネク・イ・モンタネール設計により「モンタネール・イ・シモン社」
という出版社として建設されたものを改修しています。
改修設計を行ったリュイス・ドメネクはモンタネールの実孫だそうです。
建物上部に設置されたワイヤーをぐちゃぐちゃにしたようなものが建物に強いインパクトを
与えていますが、これもタピエスの作品です。 '10.6.29
サンジョルディ・スポーツ・パレス
Palau Sant Jordi
磯崎新アトリエ スペイン バルセロナ
Arata Isozaki & Associates/Spain
1992年に開催されたバルセロナオリンピックのために建設されたスポーツ・アリーナである。
モンジュイックの丘のメイン会場の中心施設であり、すぐ横にサンティアゴ・カラトラヴァ設計の
モンジュイック・タワーも建っています。
建物名称にある「サンジョルディ」はキリスト教の聖人の名前だそうで、カタルーニャ地方の
守護聖人にもなっているぐらいなので、バルセロナを代表する施設と言っても
いいんじゃないでしょうか。
建物屋根はパンタドーム構法という特許工法が採用されており、地上部で組んでから
ジャッキアップして出来上がっています。
見学時は使用されていなかったため、フェンスが閉じられていたので、残念ながら
近づくことが出来ませんでした。。 '12.11.13
1992 モンジュイック・タワー
Montjuic Communications Tower
サンティアゴ・カラトラヴァ スペイン バルセロナ
Santiago Calatrava/Spain
バルセロナオリンピックのメイン会場となったモンジュイックの丘につくられた
テレコミュニケーション機能を兼ね備えたシンボルタワーである。
すぐ横にある磯崎新設計の「パラウ・サンジョルディ」などの競技施設が近くに多数あります。
カラトラヴァらしい真っ白なタワーで、滑らかな曲線を描く美しい姿で立っています。
このタワーは二股に分かれた足と付け根の三点により支えられていますが、
台座と接する部分があまりに小さく、構造的に緊張感のある設計となっていることが分かります。
台座の貝のようなデザイン部にはモザイクタイルが貼られていて、ガウディを意識して
設計されていることがすぐに分かりました。 '07.9.18
Flying Fish
フランク・O・ゲーリー スペイン バルセロナ
Frank O Gehry/Spain
バルセロナの海岸沿いにあるオリンピック村につくられたオブジェである。
オリンピック村はその名のとおりバルセロナ・オリンピックの選手村として整備された場所です。
オブジェはその記念モニュメントとしてつくられ、名称のまんま、巨大な魚が空を飛んでいます(笑)
ゲーリーは魚をモチーフにしたオブジェや建物を多く設計しましたが、これもそうで、神戸にある
「FISH DANSE」とも似ています。
ただ、FISH DANSEはそのまま魚といった感じでしたが、こちらはかなり抽象的になっています。
'11.12.6
1995 バルセロナ現代美術館
Barcelona Museum of
Contemporary Art

リチャード・マイヤー スペイン バルセロナ
Richard Meier & Partners Architects/Spain
バルセロナ旧市街地の路地裏のような場所を抜けると突然開けた場所に現れる
白亜の美術館です。通称「MACBA(マクバ)」と呼ばれています。
中央に見えるルーバーの付いたガラス面の内部はマイヤー得意の開放的な
スロープで、気持ちの良い空間になっていました。
正面ファサードの東側に見える空中に浮いたような展示室が不思議な曲線を描いていて
規則的な中に突然入り込んだ異物のようで面白かったです。
白の建築家であるマイヤーの作品は日差しの強いバルセロナによく合いますね。 '08.5.7
1999 オーディトリアム
Barcelona Auditorium
ラファエル・モネオ スペイン バルセロナ
Rafael Moneo/Spain
バルセロナの再開発エリアにつくられた音楽ホールである。
RCの統一されたグリッドフレームの間にコールテン鋼を挟み込んだ外壁となっています。
建物中央は半屋外な空間になっており、そこから左右それぞれのホールへとアクセスでき、
上部はガラスのキューブから光が降り注ぐモニュメンタルな空間となっています。
内部は外部と同じフレームがあらわしになっていますが、間がカエデの木板になっており、
柔らかな印象でした。 '15.2.24
2002 ディアゴナル・マル公園
Diagonal Mar Park
エンリック・ミラーレス スペイン バルセロナ
Enric Miralles - Benedetta Tagliabue/EMBT/Spain
再開発が進むディアゴナル・マル地区につくられた都市公園である。
2004年に開催されたバルセロナ・フォーラムの会場もこのエリアで、
この公園の東側にその時のコア施設(ヘルツォーク&ド・ムーロン設計)があります。
公園内には触手のように伸びた鉄柱によって持ち上げられたフラワーポッドがすごいインパクトで
ベンチや池の構造物、公園を囲む鉄柵などもミラーレスらしいデザインが溢れていて
とても楽しい場所でした。
ちなみに見学した時は天気が微妙だったので人がほとんどいなく貸し切り状態でした。 '07.11.2
カイシャ・フォーラム
Caixa Forum
磯崎新アトリエ スペイン バルセロナ
Arata Isozaki & Associates/Spain
ミース・ファン・デル・ローエ設計のバルセロナ・パビリオンと道路を挟んで向かいにつくられた
スペインの大手銀行、カイシャ銀行が運営する美術館である。
元々は1911年に竣工した繊維工場だったものを2002年に改修して美術館となりました。
エントランス部分の改修設計を磯崎さんが行っています。
入口は道路より一段下がった地下部分になっており、道路から下りるエスカレーター上部に
設けられたガラスのキャノピーやエントランス前の彫刻空間といった部分が設けられました。
既存のモデルニスモ建築とそこの付加された現代建築の対比が面白いです。 '15.8.27
2004 バルセロナ・フォーラム
Forum 2004 Building and Plaza
ヘルツォーク&ド・ムーロン スペイン バルセロナ
Herzog & de Meuron/Spain
バルセロナの中心軸であるダイアゴナル通りが海にぶつかる場所に建てられた複合施設である。
7本の柱で持ち上げられた巨大な三角形平面の建物で、青く塗装されたざらついた壁面、
そこに亀裂のように入れられた開口部が、シンプルな形態ながら独特なインパクトのある外観を
つくりだしています。
建物下部は巨大なピロティ空間となっており、天井面や柱が模様付きの鏡面仕上げとなっているため、
建物に穿たれたトップライトから入る光との相乗効果によって不思議な空間となっていました。
海が近いから仕方がないのですが、ピロティ部に結構砂とかがたまっていたのが少し残念でした。。
'11.8.25
2005 アグバル・タワー
Agbar Tower
ジャン・ヌーヴェル+フェルミン・ヴァスケス/b720アルキテクトス
スペイン バルセロナ
Ateliers Jean Nouve+Fermin Vazquez/b720 Arquitectos/Spain
バルセロナの再開発エリアの中心につくられた水道会社のオフィスビルである。
道路が放射状に伸びる広場に立っており、その求心性を象徴するような
インパクトのあるタワーになっています。
外観はノーマン・フォスターがロンドンに建てたガーキンに似てますが、こちらの方が艶めかしいです。
外壁は1uグリッドに分割され、そこに彩色されたパネルを貼っており、
外壁の外側に半透明のルーバーを設けることで艶めかしさがつくり上げられています。
内部はオフィスなので入れませんでしたがランダムに設けられた開口部から入る光が
幻想的な空間をつくりだすそうです。 '08.8.7
フィンランド 1925 労働者会館
Worker's Club
アルヴァ・アアルト フィンランド ユヴァスキュラ
Alvar Aalto/Finland
ユヴァスキュラの中心部に建てられた労働者組合の会館である。
1階はいくつかの店舗が入っており、2階にホールがあります。
アアルト初期の作品であるため、その後の彼の作品とは少し違っていて
低層部にトスカナ式オーダーが並んでいたり、バルコニーのデザインも古典的だったりします。
アアルトの発展途上の作品としては興味深いものがありました。
上層部がオーダーで持ち上げられ、オーダー間にガラスがはめこまれた姿は軽やかです。
'11.9.10
1957 オタニエミ・チャペル
Chapel in Otaniemi
カイヤ&ヘイッキ・シレン フィンランド エスポー
Kaija and Heikki Siren/Finland
広大なヘルシンキ工科大学内につくられた教会である。
森の中に続く細い小径を進むと黒の横ルーバーで囲まれた前庭にたどり着きます。
前庭には鐘楼があり、奥にレンガ壁と上部のハイサイドライトによるファサードが見えます。
内部はレンガの上にシンプルな木造トラスという小さな空間ですが、
祭壇の奥に大きな開口部が設けられており、そこから見える森の中に十字架が立っています。
このプランは安藤忠雄の「水の教会」を思い出させますが、こっちの方が十字架との距離が近いです。
僕が見学に行った時は改修中で内部は全く静謐な空間ではありませんでした。
前庭にも現場事務所が設置されていたり、十字架のある森にも木片などが散乱していて
興醒めしまくりでした。。
鉄鋼業者協同組合ビル
ラウタタロ・オフィスビル
Rautatalo
アルヴァ・アアルト フィンランド ヘルシンキ
Alvar Aalto/Finland
ヘルシンキの中心部につくられたオフィスビルである。
同じ並びにはアアルトによるアカデミア書店やサーリネンのビルも建っていて、
建築県学ストリートとなっています。
1、2階は店舗、3階以上がオフィスとなっていて、建物の中央にある吹抜け空間は
一般に解放された憩いの空間だったそうです。
だったそうです、というのは、元々この建物は鉄鋼業者組合所有だったのですが、
その後、所有者が変わったため、僕が行ったときは容易に立ち入れなくなっていました。。
現在はどうなっているのでしょう? '15.9.4
1958 文化の家「クルトゥーリ・タロ」
Kulttuuritalo
アルヴァ・アアルト フィンランド ヘルシンキ
Alvar Aalto/Finland
ヘルシンキに数多く存在するアアルトの建築の一つ、旧共産党本部である。
現在はオフィスと150席のホールから構成された施設に変わっています。
建物は矩形のオフィス棟と自由曲線によるレンガで覆われたホール棟が
奥にある低層の会合室棟でつながっており、会合室棟の前は中庭となっています。
建物前を水平に走っている駐車場の屋根も全体を引き締めている気がします。
中庭に大きな手の彫刻が置いてあるのですが、よく見るとその手が持っているのは
この建物の模型でした。 '09.2.12
1965 タピオラの教会
Tapiola Church
アールノ・ルースヴオリ フィンランド エスポ−
Aarno Ruusuvuori/Finland
フィンランド第二の都市エスポ−につくられた教会である。
ルースヴオリはフィンランドの建築家で、ヘルシンキ工科大学(現在はアアルト大学
というそうです)の教授もしていた人です。
非常にシンプルで控えめなRCの外観で、内部に入っても装飾の少ない
がらんとした空間となっています。
祭壇側に小さなトップライト、向かいには大きな開口部が設けられているのですが、
シンプルな空間だけに太陽の光によって描かれる陰影の美しさが際立っていました。 '11.12.15
1969 テンペリアウキオ教会
Temppeliaukio Church
ティモ&トゥオモ・スオマライネン フィンランド ヘルシンキ
Timo & Tuomo Suomalainen/Finland
ヘルシンキのテンペリアウキオ地区につくられた教会である。
岩盤をくりぬいた中につくられているため、岩の小山の上にドーム状の屋根が
見えているだけという変わった外観になっています。
内部は天井と壁の間をリング状のガラスによるトップライトとしているため、
自然光が差し込む明るい空間となっています。
壁面は岩盤をむき出しにしたままの仕上げとなっているのですが、
音響もすばらしいそうで、しばしばコンサートなどにも使用されているようです。
ここはヘルシンキの有名な観光地であるため、ものすごい数の観光バスが来ていて、
観光客がすごかったです。
フィンランドの建築見学はほとんど人がいない状態が多かったのですが、ここだけ例外でした。
'10.7.3
1975 フィンランディア・ホール
Finlandia Hall
アルヴァ・アアルト フィンランド ヘルシンキ
Alvar Aalto/Finland
ヘルシンキ駅の北部、トーロ湾に面して立つ国際会議場とコンサートホールである。
1971年に竣工しましたが、その後1975年に会議棟部分が増築されました。
白大理石貼りの白亜の建物は、湾側から見る姿が非常に美しいです。
低層部はペデストリアンデッキが帯状に巡らせてあり、その下を車寄せとしています。
上部は規則的な縦長窓が連続しており、その規則性を破るように階段室を飛び出させています。
写真で見て想像していたよりも実物は横に長かったです。
増築部があるので多少バランスを欠いてるんでしょうか。。 '08.1.27
1984 ミュールマキ教会・教区センター
Myyrmaki Church and Parish Center
ユハ・レイヴィスカ フィンランド ヴァンター
Juha Leiviska/Finland
ヘルシンキから少し北に位置するヴァンターにつくられた教会と教区センターである。
鉄道線路の東側に南北に長い建物で、南側が教会、北側が教区センターです。
縦スリット状の開口部や並べられた壁面などが垂直性を強調する外観となっています。
内部に入ると、パイプオルガンのデザイン、天井から下げられた照明器具など
垂直性はさらに強くなっています。
白で覆われた内部空間にトップライトや側面から入る自然光、そして特徴的な照明器具に
よって柔らかく美しい空間をつくり出していました。 '09.11.15
1993 フィンランド国立オペラハウス
Finland National Opera House
ハイヴァマキ-カルフネン-パルッキネン フィンランド ヘルシンキ
Hyvamaki-Karhunen- Parkkinen/Finland
トーロ湾の西側に建てられたフィンランド国立オペラの本拠地である。
白亜の建物であるため、同じくトーロ湾に面して立つアアルト設計のフィンランディア・ホールと
どうしても比べてしまいますが、こちらは細長い建物でないためどっしりした印象を受けます。
建物の外観を特徴付けているのがヴォールト屋根を持つガラスの空間で、
ここに収められたアトリウムやレストランなどは周囲の自然を望む明るい快適な空間となっていました。
'08.12.18
1997 マクドナルド本社ビル
McDonald's Office Building
ヘイッキネン&コモネン フィンランド ヘルシンキ
Heikkinen-Komonen Architects/Finland
ヘルシンキの西部の幹線道路沿いに建つマクドナルドのフィンランド本社ビルである。
円筒形の建物とその横に巨大な黄色いMのオブジェが置かれていてかなり目立ってます。
建物は緑色のがかった壁面の東西南面に少し距離をとってルーバー状の壁を立てています。
建物のガラス面が来る位置のルーバーは距離を大きくとって外がよく見えるように
なっています。
1階はマクドナルドの店舗になっているので、洗練された建物の中でハンバーガーを
食べることが出来ます。中にはちゃんとドナルドの像も置いてありました。 '07.9.25
1998 ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」
Kiasma
(Museum of Contemporary Art, Helsinki)
スティーヴン・ホール フィンランド ヘルシンキ
Steven Holl Architects/Finland
ヘルシンキ中央駅のすぐ西側につくられた現代美術館である。
細い直方体とカーブを描く壁面を持つ複雑な形態を並べ、その間に巨大な吹き抜けと
スロープを持つエントランスホールを設けています。
そして、奥に行くほど二つの形態は近づき、最後に交わるという面白い空間になっています。
展示空間も湾曲した天井など建物形態がそのまま内部にも現れていて面白いです。
この建物はコンペによってスティーヴン・ホールが選ばれ、フィンランドの代表的な現代建築と
なっていますが、自国の建築家ではなくアメリカの建築家によるものだということは
アアルトを生んだ国としては悔しいのではないでしょうか。。 '08.6.15
1999 サノマハウス
The Sanoma House
SARC フィンランド ヘルシンキ
SARC Architects/Finland
ヘルシンキの駅前、スティーヴン・ホール設計のキアズマのすぐ近くにつくられた
新聞社のオフィス、店舗、レストラン、ギャラリーなどが入った複合施設である。
正方形平面の建物の対角線に通路を設け、通り抜けの動線を設けています。
フィンランドでずっと建築県学をしてきてから、この建物を見ると、全面ガラスによる
開放的なファサードは日本や他国の現代建築としては珍しくないのですが、
ここでは非常に新鮮でした。 '14.10.7
イギリス 1986 ロイズ・オブ・ロンドン
Lloyd’s of London
リチャード・ロジャース・パートナーシップ イギリス ロンドン
Richard Rogers Partnership/United Kingdom
ロンドンの中心部、金融街シティにつくられたロイズ保険組合の本社ビルである。
(2013年に中国の保険会社が買収したそうなので、現在はロイズの建物ではないようです)。
ロジャース建築の代表作であり、ハイテク建築としても代表作だと思います。
設備配管やエレベーターを外部に剥き出しにした外観はインパクト大です。
最近のロジャース建築はカラフルになりつつありますが、この建物はシルバーなので、
より機械的なデザインに感じました。
現在は周囲に現代建築が増えてきていますが、竣工当時、歴史的建造物が
建ち並ぶシティにはものすごい衝撃だったと思います。 '15.8.15
2000 大英博物館グレート・コート
Great Court at the British Museum
ノーマン・フォスター/フォスター・アンド・パートナーズ
イギリス ロンドン
Norman Foster/Foster and Partners/United Kingdom
ロンドンを観光する際に必ず訪れるであろう大英博物館の改修プロジェクトである。
元々大英博物館の中庭にあった大英図書館がセントパンクラス駅の隣に移転した後、
それまで外部空間であった中庭にガラスのドームを掛け、インフォメーション、売店、カフェなど
を配置した広々とした溜まりの空間をつくり出しました。
ここから各展示室へのアプローチもスムーズで、ここが出来るまで、どんな動線だったのか
考えられないほど博物館に必要な空間となっていました。
カフェで喫茶をしたんですが、ここちのよい光が落ちる中でのラテはとてもおいしかったです。
'14.10.25
2002 ダーティ・ハウス
Dirty House
デイヴィッド・アジャイ イギリス ロンドン
David Adjaye/Adjaye Associates/United Kingdom
ロンドンにつくられたアーディストのためのアトリエを持つ住宅である。
元々家具の工作所だった建物を改修しています。
玄関と1階のアトリエは2層の吹き抜け空間となっていて、
住居スペースは主に3階にまとめられています。
四角い開口部は、2階部分は壁面から下がった面にガラスを設けていますが、
1階部分は壁面と同面になっていて、鏡面ガラスを使っているため、周囲の風景を
映し出していました。
あと、3階部分のウッドデッキの上に掛った白い屋根が軽やかでした。
隣りの建物が解体されたためか、見えていなかった壁面が露わになっていたのですが、
非常に残念な状態でした。。 '14.9.29
2004 30セント・メリー・アクス
30 St Mary Axe
ノーマン・フォスター イギリス ロンドン
Norman Foster/Foster and Partners/United Kingdom
ロンドンの金融街であるシティエリアにつくられた高層ビルである。
このエリアには数多くの高層ビルが建っていますが、これほどインパクトのある建物は
ないと言っていいほど異彩を放っています。
建物名称は所在地の住所そのままになっていますが、形態が似ていることからガーキン
(ピクルスにつかうキュウリ)という愛称で呼ばれています。
ただ、この形態はインパクトのために採用されたのではなく、ビル風を防ぐ、太陽光を採り入れる、
自然換気等を考慮した結果から生まれたのだということが素晴らしいと思います。
建物周りの広場にミニチュア(といっても結構大きい)が立っていたのが面白かったです。 '15.2.5
2012 ザ・シャード
The Shard
レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ イギリス ロンドン
Renzo Piano Building Workshop/United Kingdom
ロンドン・ブリッジ駅の目の前に建てられた超高層ビルである。
87階建て、310mの高さは完成した時点でヨーロッパで最も高い建物となっています。
超高級マンション、ホテル、オフィス、レストラン、展望台などから構成されていて、
ピラミッドを上に伸ばしたような三角のデザインは賛否両論あるようですがインパクト大です。
設計者はロンドンに多くある教会の尖塔をイメージさせるデザインとしたそうです。
建物名称のShardは「破片」という意味で、ファサードは1万枚以上の3層ガラスで構成されています。
ちなみに展望台は予約してなかったので行くことが出来ませんでした。料金も高いです。。
'16.5.20
2013 サーペンタイン・サックラー・ギャラリー
Serpentine Sackler Gallery

ザハ・ハディド アーキテクツ イギリス ロンドン
Zaha Hadid Architects/United Kingdom
ケンジントンガーデンズ内の古い弾薬庫を増築・改修してギャラリーにするプロジェクトである。
既存建物がギャラリー、ショップ、事務部門となっており、増築部はレストランが入っています。
クラシカルな箱型の西側に増築部があるのですが、白い曲面屋根による増築部は
既存建物と非常に対称的なデザインとなっています。
増築部内部は上部が広がりトップライトとなっている5つの柱で支えられたうねる天井が
ダイナミックな空間をつくり出していました。 '16.10.1
タイ 1986 アジア銀行本店
スメート・ジュムサイ タイ バンコク
バンコクのスカイトレインの真横にあるアジア銀行の本店である。
そしてタイで一番の建築家(と僕は思っている)スメート・ジュムサイの代表作である。
別名「ロボットビル」と呼ばれていて、スメート自身、自分の息子がおもちゃのロボットで遊んでいるのを
みてインスピレーションを受けたと語っている。
横から見ると巨大なネジのようなものまであるのが笑えていいです。
夕方に行ったので銀行は閉まっていたが覗くと中は意外と普通の内装でした。 '00.10.11
台湾 1983 台北市立美術館
高而瀋 台湾 台北
台北に行って見た中ではもっとも洗練された現代建築の一つではないかと思った建築である。
外観で多くの突起部分が見られ、それらは展示室となっている。
エントランスを入ると吹抜けの大空間が広がっているが、少し殺風景であった。
さらに中央部には中庭があり、パラソルとベンチがおいてあり、くつろいでいる人が多くいた。
その中庭の周りをぐるりと展示室が配置されている。 '01.5.21
1989 宏国大楼
Hung Kuo Headquarters Building
李祖原(リー・ズーユワン)建築師事務所 台湾 台北
C.Y. LEE & Partners Architects/Planners/Taiwan
台湾建築界で最も重要な建築家の一人である李の作品であり、彼の代表作である。
ちなみに「大楼」とはOfficeのことである。
これほど重厚な建築はある意味現代建築としては遅れているようにも思われるが
その建物の与える威圧感や存在感は他の建物を圧倒している。
エントランスを入った吹き抜けの空間の柱は分厚くて、しかも装飾的であり少し趣味が悪い。。 '01.2.6
2002 台湾ツインタワー ブラック・パール
Black Pearl
高松伸建築設計事務所 台湾 台北市
Shin Takamatsu + Shin Takamatsu Architectes & Associates/Taiwan
台北市北部のビジネスエリアとして整備された地区につくられたオフィスビルである。
写真で見る限り1棟の建物に見えますが、実際は2棟の建物です。
曲面を描く壁面は黒色のガラスになっており、グリッド状に並べられたガラスの接合部に
LEDを設置しています。
夜になると黒いガラスに点々と光るLEDが真珠に見えるため、ブラック・パールという
名称が付けられたのだと思われます。 '12.11.6
2004 台北101
Taipei 101
李祖原(リー・ズーユワン)建築師事務所 台湾 台北市
C.Y. LEE & Partners Architects/Planners/Taiwan
2008年にブルジュ・ハリファに抜かれるまでは世界一だった超高層ビルです。
また、エレベーターも同じくブルジュ・ハリファが完成するまでは世界最高速度でした。
地上101階建てなので「台北101」という名称が付けられています。
伝統的な宝塔と竹の節がデザインモチーフとして採り入れられており、
展望室からも見えますが、コーナー部には魔除けのトーテムが付けられています。
超高層ビルといえばどこにでもあるツルッとしたデザインをイメージしますが、
伝統的なモチーフを多く使っているのはなかなか面白いです。
低層棟の大吹抜け空間はちょっとゴテゴテしている気がしますが。。 '12.7.3
2005 台湾ランド・オフィス
Land Office
高松伸建築設計事務所 台湾 台北市
Shin Takamatsu + Shin Takamatsu Architectes & Associates/Taiwan
台北市につくられた銀行関連企業が入ったオフィスビルである。
見に行ったときは周りはまだまだ再開発が途上といった感じのエリアで
周囲の老朽化した家屋群に対して違和感のある建物となっていましたが
現在は再開発が進んで、いい感じになじんでるんでしょうか。
建物は銀行関連だからか分かりませんが、規則正しいパターンの
金色のカーテンウォールによるシンプルなデザインとなっていました。 '16.5.21
2006 Louis Vuitton Taipei Building
乾久美子建築設計事務所 台湾 台北市
Office of Kumiko Inui/Taiwan
台北市の目抜き通り、公園に面した角地に立つヴィトンの店舗である。
乾さんは、ここ以外に高知や香港などのヴィトンの設計もしています。
外装は石張りですが、石に正方形の孔を市松状にあけており、孔の大きさを変えることで
離れた場所から見ると大きな市松模様に見えるようになっています。
さらに、大きな市松模様のサイズも変えることで、全体が木のシルエットに見えるように
なっているそうです。
昼と夜の表情を見ましたが、明らかに夜の方が面白いです。
木のシルエットはちょっと分かりにくかったですが。。 '15.8.17
2007 高雄KMRT 中央公園駅
Kaohsiung MRT Central Park Station
リチャード・ロジャース 台湾 高雄市
Richard Rogers/Rogers Stirk Harbour + Partners/Taiwan
台湾第二の都市、高雄市に2008年に開業したMRTの駅舎である。
駅自体は地下にあるので、ロジャースが設計したのは駅名にもなっている
中央公園内への出口部分です。
木の葉をイメージしたという巨大な屋根をロジャースらしい黄色の柱が支えています。
植栽が植えられ、水が流れ落ちる大屋根の下部空間を、エスカレータで上がっていくのは
とても気持ちよかったです。 '14.10.11
2010 台湾精品館
Taiwan Excellence Pavilion
簡学義/竹間聯合建築師事務所 台湾 台北市
Chien Hsueh-yi/Taiwan
台北市立美術館の増築という形で建設された展示施設で、台湾製品を紹介する施設となっています。
2010年から2011年にかけて開催された台北国際花の博覧会にあわせて整備されました。
RCの白い壁とガラスによる張り出した展示室がダイナミックな美術館に対し、
こちらは全面ガラスで内部は構造体の斜材が壁や天井でむき出しになっています。
異なった魅力を持つふたつの建物を同時に見ることが出来るのでここは必見だと思います。
'13.12.12
2011 台北世界貿易センター広場
World Trade Center Square
伊東豊雄建築設計事務所 台湾 台北市
Toyo Ito & Associates, Architects/Taiwan
台北101の西側に位置する台北世界貿易センターの広場の改修である。
芝生の緑の中に白い石の通路を巡らせており、ビルの上から見ると
牡丹の花のようなデザインになっています。
水面の部分は一定の時間になると噴水が上がるそうです。
広場を歩いてみたんですが、それではいまいち全体像が分かりませんでした。。
'16.2.13
韓国 1969 韓国日報社
金壽根(キム・スグン) 韓国 ソウル市
Kim Swoo Geun/South Korea
1954年に創設された新聞社の本社ビルである。
キム・スグンがコンクリートを多用していた時代(1960年代後半)の作品です。
重圧感のある建物になりがちなビルに、屋上につくられたテレビ塔のデザインをいくぶんか
コミカルに仕上げることにより、柔らかさを出すことに成功していると思います。
敷地は主要道路に挟まれた三角地であり、中心部のランドマーク的な役割も
果たしているのではないでしょうか。 '01.9.19
1976 空間社屋
SPACE Group Building
金壽根(キム・スグン) 韓国 ソウル市
Kim Swoo Geun/South Korea
世界遺産に指定されているチャンドックンのすぐ近くにある建築雑誌「空間」の建物である。
韓国で最も有名な建築家であろう彼の代表作の一つである。
韓国の伝統的なスタイルを用いた煉瓦の部分と現代のガラス張りの部分をつないだ構造である。
煉瓦の建築に張り付いた蔦が年期をいい意味で感じさせてくれる。
夜になるとガラス張りの部分が中の照明により浮かび上がって幻想的な空間をつくりだす。
韓国で見た建築の中でも一番良かった建築でした。 '00.9.9
1980 京東教会
Kyungdong Presbyterian Church
金壽根(キム・スグン) 韓国 ソウル市
Kim Swoo Geun/South Korea
韓国現代建築の礎をつくったキム・スグンの代表作です。
普通の街並みに異質ともいえる異形の建物は、レンガによる外壁にツタが絡み付いていて、
建物というよりは岩山のようです。
建物の間を複雑な外部通路や階段が巡っていて、歩いていると登山をイメージしました。
内部はRC打放しの静謐な空間だそうですが、残念ながら行った時は閉まってました。
次回は入りたい! '08.8.6
1983 教保ビル
Kyobo Building
シーザー・ペリ 韓国 ソウル市
Cesar Pelli & Associates/South Korea
ソウルの中心部、光化門の大通りに面して建てられたオフィスビルである。
教保生命という保険会社のビルなんですが、オフィスとしてよりも
地下1階にある教保文庫という巨大な書店がある建物として有名です。
長手方向の立面は平坦な面に仕上げられていて、東京の赤坂にある同設計者による
「アメリカ大使館」を思い出させました。
短手側の立面やエントランス周りは柱を露出させてアクセントを持たせています。
80年代のソウルの建物には外国人建築家による作品はほとんどないように思われますが、
さすが世界中に高層ビルを設計しているペリは早い時期に設計しています。 '08.12.23
1985 Ukil Building
金重業(キム・ジュンオプ) 韓国 ソウル市
ソウルにある複合ビルである。中には歯科や薬屋等が入っていた。
道路によって三角に切り取られた敷地に建っているために尖った形である。
道路の面から見るとガラスの壁による近代的な建物であるが、
裏に回るとなんか茶色のものがくっついてる。
これは僕にとってはイメージダウンだったのですが韓国ではこんなのがいいのかなあ。。
屋根の上についている赤いサークルがこれまた笑えるアクセントである。 '00.5.8
1988 Concert Hall in
Seoul Arts Center

キム・ソクチュル 韓国 ソウル市
Seok Chul Kim & Archiban Partners/South Korea
ソウルの川(漢江)を隔てて南側につくられた「芸術の殿堂」にあるコンサートホールである。
ここにある建築はほとんどが彼による建築である。
このホールはクラシック等のコンサートを行うためにつくられており2600席ある。
一階のロビーホールはコンサートのないときにも開放されている。
しかしコンサートがないからなのかわからないがこのロビーは暗かったです。。
前から見ると円筒形をしているかと思ったら、横から見ると三角である。 '00.9.9
1990 JSビル
チョ・ゴンヨン 韓国 ソウル市
韓国のソウルのドン・スン・ドンというところにある商業施設である。
ソウルの若者がよく集まる場所として有名だそうである。
韓国の建築賞をとった作品であり、チョの代表作である。
左側に見えるコンクリートと赤いフレームが特徴的である。
各階ごとに店舗が入っており、最上階は屋上レストランである。
コンクリ部分に階段とエレベーターがついており、そこから各店舗にアクセスする。 '99.11.7
Kukje Gallery
Bae, Byung-Kil 韓国 ソウル市
キョンボックン(景福宮)のすぐ近くにあるギャラリーとレストランです。
ギャラリーとレストランは二つの建物であり、それらをつなぐ部分をガラスボックスにしている。
ガラスボックスの一階部分はエントランス、二階部分はレストランのテラスのような空間と
なっている。なぜか屋根の上には人の人形が。。 '00.2.1
1992 E-mun 291
承孝相(スン・ヒョサン) 韓国 ソウル市
医院、住居及び貸しスペースを持つ複合ビルである。
隣地境界にフレームによる壁をつくり、建物との間に出来た空間に光を取り込むとともに
アプローチを設けています。
スン・ヒョサンの初期の建築ですが、韓国の現代建築界をリードする建築家だけあって
この頃から洗練されたデザインでした。 '06.4.6
1998 ロダンギャラリー
Rodin Museum
コーン・ペダーセン・フォックス(KPF) 韓国 ソウル市
Kohn Pedersen Fox Associates (KPF)/South Korea
ソウルの中心部につくられた世界で8番目のロダン専門ギャラリーです。
数多くの美術館を運営するサムソン財団によるギャラリーで、
サムソン生命ビルに張り付くように立つ小さな建物です。
乳白色のガラスに覆われた建物の内部に入ると、柔らかい光に包まれていて、
外の喧噪を忘れさせる静謐な空間になっていました。
「国立西洋美術館」の前庭にもある「地獄門」、そして「カレーの帰還」という
ロダンの代表作も柔らかい光を浴びて気持ちよさそうに見えました(笑)
ただ、快適なギャラリーの出口を抜けると、外部空間ではなくサムソン生命ビルの
やや雑然とした空間につながっているのがなんとなく嫌でした。 '06.6.12
1999 チョンノタワー
ラファエル・ヴィニオリ 韓国 ソウル市
ソウル市の中心部のランドマークとなっているガラス張りのタワーである。
東京国際フォーラムですごいガラスのアトリウムをつくったヴィニオリが
韓国ではガラスのタワーをつくってます。
大阪の空中庭園(原広司設計)に似てますが、デザインは大阪の勝ちのような気がします。
国の機関などが入ったオフィスビルであるが、最上階(だったと思う)に新羅ホテルが経営する
レストランがあって、ここがすごく綺麗でこじゃれています。
現在は違うのですが、出来た当初は床がガラスで下が見えるという高所恐怖症の人は
泣いてしまうようなレストランだったそうですが、やはり落ち着けないということで
フローリングになったそうです。 '01.12.18
2002 Dongbu Financial Center
コーン・ペダーセン・フォックス(KPF) 韓国 ソウル市
Kohn Pedersen Fox Associates (KPF)/South Korea
ソウルの経済や商業の中心地である江南区の目抜き通りに面して
建てられた企業の本社ビルである。
高層ビルの設計で評価の高いKPFが設計しているだけあって
のっぺりした箱形のビルではなく非常に彫塑的でエッジの効いたデザインになっています。
低層部のガラス面のパターンなどは韓国の伝統工芸である
パッチワークをモチーフに設計されているそうです。 '10.7.17
2003 新ソウル駅
New Seoul Station
竹山実建築綜合研究所(設計監修) 韓国 ソウル市
Minoru Takeyama architect & U/A South Korea
2004年4月のKTX(韓国高速鉄道)の開通に伴い建設された新駅舎である。
駅舎機能の他に百貨店やレストランなども入った複合施設として整備されました。
1925年に建築された大阪市中央公会堂に似た旧駅舎は隣に保存されています。
旧駅舎がレンガによる重厚な建物であるのに対し、新駅舎はガラスをふんだんに使った
軽やかな建物になっています。
内部も大空間が広がっており非常に快適なんですが、どうも新駅舎を全体的に見ると
スマートさに欠ける気がして仕方がないのですが。。 '08.1.25
教保タワー
Kyobo Tower
マリオ・ボッタ 韓国 ソウル市
Mario Botta/South Korea
ソウルの繁華街の一つである江南エリアにつくられた保険会社の本社屋である。
メインストリートに面して建つ、高さ117m、25階建ての高層ビルです。
地下1、2階は教保文庫という巨大なスペースを持つ書店が入っています。
ツインタワーのように2本の高層棟が並んで伸びる形態で、エントランスの上部は
トップライトから明るい光が差し込んでいました。
マリオ・ボッタらしいレンガによる外壁は、周囲の高層ビルがガラス面を多用した
ものなのに対して、異彩を放っています。 '14.10.19
2004 ギャラリア
UNスタジオ/ファン・ベルケル&ボス 韓国 ソウル市

ソウルの江南地区にある百貨店のリニューアルである。
4330枚の円形ガラスディスクを外壁に貼り付けていて、昼間は白いので
それほどインパクトはありませんが、夜になるとLEDによって多様な色や模様に
光り始めるので相当な存在感を持ち始めます。
僕が見に行ったときは緑や青系統の色に花びらが舞ったり、鳥が飛んだりしてました。
赤色とか別の色になるのをしばらく待っていましたが残念ながら変わってはくれませんでした。
'06.3.29
ブック・ハウス
Hangil Book House-Heyri Art Complex
キム・ジュンソン+SHoP Architects 韓国 坡州市
Jun Sung Kim+SHoP Architects/South Korea
北朝鮮との国境近くにあるヘイリ芸術村の中心施設である。
木で覆われた正面ファサードは、手前に倒れかかってくるような壁面になっています。
それに対して側面はガラス面というメリハリの効いた外観が特徴的です。
内部に入ると吹き抜けのレストランがあり、奥にはスロープに沿って書棚がを並ぶ書店が
設けられています。そして3階にはカフェがあります。
夜になると内部の光が木の隙間から漏れて美しくなりそうだと思いながら
不思議な正面ファサードを眺めてました。 '07.3.8
サムジキル
Ssamzie-gil
チェ・ムンギュ 韓国 ソウル市
Choi Mun-gyu/South Korea
骨董品や伝統工芸品の店などが多く並ぶ文化的エリア「仁寺洞」につくられたショッピングモールである。
中央の中庭を取り囲むロの字型の建物となっており、中庭に面したスロープを
ぐるぐる回って上階へと進んでいく動線となっています。
ここまで読むと安藤忠雄さんの「表参道ヒルズ」を思い出した方も多いと思いますが
表参道は屋根があって閉じているのに対し、こちらは青空の見える開放的な空間です。
スロープを歩いていて感じたのは、表参道は店舗も高級なイメージでちょっとびびってしまうのに対し、
こちらは雑多な感じで庶民向けなのでとても気に入りました。 '11.10.3
2006 ソウル国立大学美術館
Museum of Art,
Seoul National University

レム・コールハース/OMA 韓国 ソウル市
Rem Koolhaas/OMA/South Korea
韓国一の大学であるソウル国立大学につくられた複合施設である。
中央にコアで持ち上げられたキャンチレバーによる建物が斜面地に沿うように浮かんでいます。
浮かんだ部分の外壁を全てフロストガラスとしており、外部に鉄骨の構造体を見せています。
キャンチレバーの下部は外部階段となっており、キャンパス内の通路としても活用されていました。
コアの部分は図書館になっており、キャンチ部分は講義室やオーディトリウムとなっているのですが、
床の傾斜を利用した座席はコールハースらしい設計になっていました。 '08.4.13
シンガポール 1985 コロネード
The Colonnade
ポール・ルドルフ シンガポール
Paul Rudolph/Singapore
シンガポールの繁華街であるオーチャードロードから少し離れた閑静なエリアにつくられた
分譲マンションである。
建物名称の通り、低層部は列柱が立ち並ぶ姿であり、持ち上げられた住戸部分は
円柱に串刺しになった数多くの小さなプレハブユニットが複雑な表情をつくり出しています。
住戸プランとしては、基本がメゾネットとなっており、ワンフロア7戸で構成されています。
ファサードを構成する凹凸は住戸プランを魅力的にするとともに、すばらしい眺望をもたらしていると
思われます。もちろん敷地の入口に門番の人がいてて道路から眺めることしかできませんでしたが。。
'15.8.22
2002 エスプラネード
・シアターズ・オン・ザ・ベイ
Esplanade - Theatres on the Bay
マイケル・ウィルフォード+DP Architects シンガポール
Michael Wilford & Partners+DP Architects/Singapore
マーライオンやマリーナ・ベイ・サンズなど見所が多いマリーナ地区につくられた
コンサートホールやシアター、スタジオの入った芸術施設である。
ガラスの屋根面に日よけのための小さな三角のパネルを多数取り付けており、
トゲトゲのある形状からドリアンと呼ばれているそうです。
二つの大屋根から構成されているので、ドリアンを二つに割った形態をしています。
個人的にはドリアンの強烈なにおいが耐えられないので、悪い呼び名にしか
思えなかったのですが、シンガポールでは人気の果物なので、褒め言葉のようです(笑)
'16.5.10
2006 Vivo City
伊東豊雄建築設計事務所+DP Architects シンガポール
Toyo Ito & Associates, Architects+DP Architects/Singapore
ユニバーサルスタジオなどがあるセントーサ島へと渡るモノレールの駅に
併設してつくられた巨大ショッピングモールである。
うねうねとした白い曲面の壁で覆われた特徴的な外観の建物です。
内部も樹木などをイメージした有機的なデザインとなっています。
海のすぐ横ということで、海を眺めるテラスや屋上庭園があったり、
オブジェがそこここに置いてあったりと、楽しめる空間になっていました。 '16.2.11
2010 マリーナ・ベイ・サンズ
Marina Bay Sands
モシェ・サフディ シンガポール
Moshe Safdie/Safdie Architects/Singapore
シンガポールのマリーナ・ベイに面して建てられたホテル、カジノ、店舗などが入った
複合施設である。シンガポールの観光名所として知らない人はいない有名な建物です。
タワー1、2、3という57階建ての高層ビルが屋上部を持ち上げている外観はインパクト大です。
サンズ・スカイパークと名付けられた屋上庭園には、150mの屋上プールがあり、
プールに入るとそのまま空中に泳いでいけそうな感覚を楽しむことができるそうです。
「そうです」というのは、このプールは宿泊者しか入ることができないので、僕は実際に入っていません。。
一応、価格を調べてみたのですが高い!しかも満室!!2561室もあるのに。
お金持ちはいっぱいいるんですね。
展望台に上ったらチラッとプールが見えるかと思って上ったんですが、全く見えませんでした。。
'15.5.27
2012 ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
Gardens by the Bay
ウィルキンソン・エア シンガポール
Wilkinson Eyre Architects/Singapore
マリーナベイに面した約100haの埋め立て地につくられた植物園である。
モシェ・サフディ設計のマリーナ・ベイ・サンズのすぐ近くにあります。
スーパーツリーと名付けられた高さ50mのタワーが林立しており、
植物が絡まったタワーには昇ることができ、タワー間に空中通路が渡されているので、
高い位置から植物園を眺められる空中散歩が可能となっています。
昼間に見学に行ったのですが、夜はライトアップされて違った表情を見せるそうです。
'16.9.27
2013 サンドクローラー・ビルディング
Sandcrawler
アンドリュー・ブロムバーグ/アエダス シンガポール
Andrew Bromberg of Aedas/Singapore
シンガポールの開発エリアにつくられたオフィスビルです。
「サンドクローラー」という名前を聞いてファンならばピンきたかもしれませんが、
スターウォーズに登場するキャタピラの付いた巨大な架空の乗り物を
モチーフにした建物形態となっています。
なぜ、それをモチーフにしているかというと、このオフィスはルーカスフィルムの海外支社だからです。
外観だけでも見に行く価値があるのですが、この建物はV字形の平面で
一般に開放した庭まであります。
庭を囲むオフィスといえばケヴィン・ローチのフォード財団ビルを思い出しましたが
こちらは建物内部ではなく屋外の庭です。
まだ開発途上のエリアなので、人があまりおらず、一般開放されている感じは
ありませんでしたが、今後、人が賑わう庭になるんじゃないでしょうか。 '15.6.3


Homeへ

Architectureのページへ


inserted by FC2 system